地球外知的生命体探査計画  SETI@home - Verda Setelo


(Serĉado de EksterTera Inteligento)
エスペラント版
(Esperantlingva versio)

注意

目次

カール セーガンとSETI
SETI@home のエスペラント訳について
SETI@home のエスペランチストの班(1999/6/10)
SETI@home がエスペラト訳を置いてくれる(1999/7/13)

覚え書き
セーガンの『コンタクト』とSETI(1999/6/14, 1999/7/13)

Vine Linuxへのインストールメモ(06/6/24まだ調整中)

続く

後藤文彦の頁へ戻る
al la retpaĝo de GOTOU Humihiko
カール セーガンとSETI

 しかし、人間の歴史上に現れたどの文明も、宇宙にかかわる深遠な疑問を探求する ために、その資源の一部を費やしたのではなかったろうか。そして、「われわれは 宇宙の中で孤独なのか?」という問いよりも深遠な疑問があるだろうか。 たとえメッセージは解読できなくとも、ほかの文明からの信号を受け取ったという だけで、われわれの世界観や自分を見る目は変わるだろう。また、もし進んだ テクノロジーをもつ文明からのメッセージが解読できれば、かつてないほど 大きな実利的恩恵がもたらされるかもしれない。SETI計画は、足場が弱いどころか、科学界から強力な支持を受け、 大衆文化にも根差したものだった。この計画には広範な人々に訴える魅力があった。 しかも実際にかかる費用は、一年間に攻撃ヘリコプター一機分ほどでしかなかった のである。

(カール セーガン『カール・セーガン 科学と悪霊を語る』(新潮社、p.386)
 そんな研究は役に立たないとの批判を浴び、 政府から研究助成金を打ち切られるなどの困難を受けながらも、 故カール セーガンがその必要性を説き、熱烈に推進してきた、 あの地球外知的生命体探査計画 SETI に、何と、 電網に接続できる電算機(パソコンでもノートでも)を持っている人なら誰でも 参加/協力することができるのです。 詳しくは、 ここの日本語の頁を参照して、 是非あなたも参加してみましょう。


続く。



SETI@home のエスペラント訳について

 SETI@home の主頁は既に30ヶ国語に訳されているが、せっかくだから?、 私もエスペラントに訳してみた。 もしかすると著作権上の問題があるかも知れないので、 このような形でエス訳を自分の頁上に置いた旨は SETI@home にも伝えたが (一応、拙い英語で)、 「私たちは毎日百通近い電便を受け取っているので、 あなたの質問にはすぐにお答えすることはできません」というような ことが英語で書かれた自動返信電便?が届いた切りだ。 まあ、それに関してはどうでもよくて、この頁のことを エスペランチストたちが読み書きしているネットニュース soc.culture.esperanto に宣伝してみた (「SETI@home の主頁ばエスペラント訳したがら、あんだだぢも SETI@home さ参加しいんか。あど、既に各国語訳はあっけとも主頁の訳ばりで 他の頁の訳は殆どねえがら、暇だれしてる人は、他の頁のエス訳も すけでけねすか」 というようなエスペラントで)。

 そしたら、スペインのエスペランチストから電便が来て、 「おいも SETI@home さ参加してんでがすと。エス訳すんだごって是非  協力させでけらいん」ということであった。 この人の話によると、 SETI@home の 使用者統計 のところで、電便住所の最後が 「.nu」で終わっている使用者が三百人くらいいるという。 実は、この「.nu」という電便住所は、 ニウエという国(太平洋南部トンガの西500kmに位置する島。ニュージーランド自治領?)に(仮想的に?)ある電算機上に、あるエスペランチスト(たち)?が 「http://www.esperanto.nu/」 という電網住所を設け、「.....@esperanto.nu」のような電便住所を エスペランチストたちに無料で提供しているらしい (無料の電網頁も提供しているらしい)。 その関係で?「.nu」の付く電便住所を利用している人にはエスペランチストが 含まれているらしい (確かに prospero.nu とかエスペラントっぽいのも見当たる)。 尤も、エスペランチスト以外の人も「.nu」の電便住所を使っているし、 「.nu」以外の電便住所を使っているエスペランチストもいるだろうから、 何とも言えないが、もしかすると、 それなりの数のエスペランチストが既に SETI@home に参加している可能性もある。 だとすると、エス訳頁を作ることにもそれなりの意義はあるのではないか というのがそのスペイン人の趣旨であった。 実状はよくは分からないが、 私のエス訳が全くの無駄という訳でもないかも知れなくなってきたので、 もう少しさぐり?を入れてみたいと思う。


SETI@home のエスペランチストの班

 SETI@home では、参加者どうしが班を組み(同じ学校の生徒どうしとか、 同じ会社員どうしとか、同じサークル仲間とか)、 解析済みデータ数を競い合ったり交流したりすることができるようになっている。 先日のスペイン人のエスペランチストから 「Verda Stelo」(緑色の星*)という班を作ろうと持ちかけられて、 まずは我々二人で班を作り他のエスペランチストを探し出して誘い込む ことにした。
* 緑色の星(verda stelo)はエスペラントの象徴で、 エスペラントの旗(緑星旗)の意味もある。 緑色はエスペラントの象徴色である。 緑星旗は、大会などで掲揚する際にも使われるが、 エスペランチストどうしが外国とかで待ち合わせる際の目印として利用される。 また、大会開催地などで、緑色の星のバッジを胸元や襟に留めておくと、 互いがエスペランチストどうしであることを識別するのに役立つ。
 宣伝文句は「緑色人が異種の緑色人を捜す!—— Verda Stelo(緑の星)は、民族間の交流だけでなく、惑星間の交流にも 興味を持つエスペランチストから構成される」 として、 soc.culture.esperanto とかに宣伝していたら、 我々とは別に「 esperanto」という班を作って宣伝している人たちが いるのを発見した。 「esperanto」の方には二人のエスペランチストが所属しているらしいので、 「Verda Stelo」か「esperanto」かのどっちか一つに統合しましょうという 電便を出した。 そしたら、「esperanto」を作った オランダのエスペランチストから 「どうしてもっと早く言ってくれなかったんだ」という 電便があり、 「Verda Stelo」の方が頁も充実しているから、 「Verda Stelo」の方に統合しましょうということになった。 この人は、私のエスペラント表記の字上符(「c^」とか「u~」とか) の書き方が気に入らないらしく、ラテン3コードかユニコードで書けないのか と言ってきたので、漢字コード以外にラテン文字コードを扱うのは厭だから、 もしやりたければ、私の頁を勝手に複写して、ラテン3コードなりユニコードなりで 頁を作ってくれて構わないし、そうすれば、その頁に こっちからリンクを張ることもできると言ってやったら、 そうするとの返事がきた。 一方、 「esperanto」の方に残っているもう一人のエスペランチスト(.uk だからイギリスか?)からは、「Verda Stelo ではエスペランチスト以外には何のことか分からないから、 そっちへ移るのをためらっている」という電便がきた。

 ところで、検索頁で「SETI@home + Esperanto」で検索していたら、 私が SETI@home に無断でエス訳した頁を を、 私に無断でユニコード化した頁 を見つけた。 ところが、この頁は私の頁へリンクを張っている訳でもなければ、 管理者の電便も書かれていない。 誰が作ったのかまったく得体が知れない。 電網住所の語尾が「.nl」だから、先の オランダのエスペランチストに、心当たりはあるかと訊いてみたが、 全く知らないと言う。 その頁を作った 人物は自分の他の頁にもエスペラントを書いているから エスペランチストであろうし、SETI@home の頁を設けているのだから、 たぶん SETI@home にも参加しているのだろう。 という訳で、今のところ「Verda Stelo」に三人、 「esperanto」に一人、得体の知れない人が一人 の少なくとも五人のエスペランチストが SETI@home に参加している らしいことが分かった。 この調子だと、まだまだ埋もれて?いる人がいそうな気もしてきたので、 もう少し探りを入れてみたい。


SETI@home がエスペラト訳を置いてくれる(1999/7/13)

 SETI@home へは エスペラント訳 の頁を作った旨は何回か電便で報告していたが、 日に何百通と届く電便に埋もれて私の電便など読まれていないようだった。 しかし、ともかく連絡がつき(詳しくは言わないでおくが)、 私のエス訳した頁が SETI@home の主頁 の各国語訳の中の一つとして、
http://setiathome.ssl.berkeley.edu/home_esperanto.html に置いてもらえることになった。 エスペラント訳ということで渋られることも予想していたが、 極めて好意的に感謝の言葉とともに置いてくれた。 そのエス訳頁には、「エスペランチストだらばエスペランチストの班 Verda Stelo さ入らいん」と書いておいたので、 エスペランチストが独自に別の班を作ってしまう事態 は避けられるだろう。 これで、SETI@home に参加している潜在的なエスペランチストが Verda Stelo を発見して加わってくれることが期待される。 因みに、1999/7/13 現在 Verda Stelo には8人(より正確には八つの電便住所か?)が登録している。 このうち五人とは電便のやりとりをして、エスペランチストである ことが確認できている。 1999/7/13 現在、SETI@home には約81万人が参加しているようだが、 人数比率から考えて、この中にエスペランチストが8人しかいないとは 考えにくい。 例えば、人口約100万人の仙台市には、 約50人のエスペランチスト(と言って差し支えない人)がいる (学習経験者とかも含めればもっとたくさんいるだろう)。 ということは、単純に考えると日本の都市部では、 2万人に一人くらいはエスペランチストがいるのかも知れない。 ヨーロッパはエスペランチストが多いから、 1万人に一人とか二人とかもっといるかも知れない (因みに「世界にエスペランチストは100万人いる」という怪しい統計を もとに、60億人分の100万人という人数比を求めると、 6000人に一人ものエスペランチストがいることになる筈なのだが……)。 今後、 SETI@home の主頁 に置かれた エス訳頁 を見て、 Verda Stelo に加わるエスペランチストの数が増えていくか、 あるいは さして変わらないか、個人的に興味のあるところである (これは、「エスペランチストの数」に対する新たな統計データを提供 してくれるかも知れない)。



覚え書き

コンタクトとSETI

セーガンの小説『コンタクト』を映画化した映画「コンタクト」結末への不満: 大体において、 あんな賢くて魅力的な科学者の女が、どうしてあんなしょうもないいやらしい宗教顧問の男なんかに惹かれなきゃならんのだ!!! 釣り合わないにも程がある!  原作には出てこないぞ!  現にあの結末のせいで、どっかの頁上で、自信たっぷりに 「あれは神の存在証明だ」などという解釈をしてみせる輩もいた。 確かに原作の方でもπを何桁も計算していくと、やがて意味のある メッセージが現れるのではといった話は出てくる(読んでいない人も いるだろうから詳しくは言わないでおく)。 セーガンは『コンタクト』を書いた時点では、 宇宙が何等かの知性(別に創造神でなくてもいいのだろうが) によって創造されている可能性を想像していたのだろうか。 そう言えば『科学と悪霊』だったか『はるかな記憶』だったかに、 「宇宙を支配している自然法則を神のようなものとして捉えても構わないし、 別にそう捉えなくても構わない」というようなやや中途半端な表現があったような 気がするが、あれはどこだろう?(もし思い当たる人がいたら電便で どの著書のどの頁かを教えて戴きたい)。一方で、 『科学と悪霊』にはこんなことも書かれている。
もしも科学が、宇宙は無限に古いことを証明したらどうなるのだろうか?  その場合、神学は大きな改革を必要とするだろう。実際、宇宙の年齢が無限大 だとわかれば、科学は創造主の存在を反証することになるかも知れない。 なぜなら、もしも宇宙の年齢が無限大で、宇宙がいつもそこにあったのなら、 創造主も要らなくなるだろうからだ。

『科学と悪霊を語る』(新潮社、p.281)
  更に、カール セーガン、アン ドルーヤン共著『はるかな記憶』(朝日文庫) にはこんなことが書かれている。
 もし神が存在するとしても、神はどちらかといえば「二次原因」的なものや、 雑用的な仕事を好むことを、進化論は示唆する。だから、この世を動かし始め、 自然界の法則をつくりあげた後は、舞台からさっさと退場する。絶対的な 権力者はいなくなり、「力」は他に委ねられた。 願をかけなくても、神が人間の自助努力を妨害することはない。 神はいるにしても、はるか遠い。結局、人間は自ら道を開くしかない—— われわれが感じている心の痛みや、進化の存在を信じたくない気持を説明するには、 これで十分だろう。人間は、権力の頂点に誰かがいることをずっと信じていたい のである。

『はるかな記憶』(朝日文庫)上巻、p.129(太線は私が強調)


 もし、この宇宙がわれわれのためにつくられたというのが本当であって、慈悲深い 全知全能の神が実在するならば、科学は無情で心ないことをしてきたことになる。 科学の真価は、昔からの信仰を試すことにあるからだ。しかし、 もし宇宙が人間の願いや行く末にはまったく無頓着なのだとしたら、自らを 取り巻く環境に人間を目覚めさせてくれたという点で、科学は可能な限り最大の 貢献をしてくれていることになる。 自然淘汰の容赦ない原則に従って、人間もまた、自らの存続の責任を負わされており、 それに失敗すれば滅亡する。

『はるかな記憶』(朝日文庫)下巻、p.339(太線は私が強調)

 この辺のセーガンの考えは、 「信仰を棄てよ」と説いた釈迦の教えにも通じると思う。


続く。

Vine Linuxへのインストールメモ(06/6/24まだ調整中)

~/boincというようなディレクトリを作り、そこに Download BOINC client softwareから boinc_5.4.9_i686-pc-linux-gnu.shをダウンロードする。 まず、sh boinc*.sh でファイルを展開する。 cd BOINC でディレクトリーBOINCに移動する。 Installing and Running the BOINC client on Unix によれば、 いったん root になり、

# cp boincmgr /usr/local/bin
# cp boinc /usr/local/bin/boinc_client

boincmgrとboincを/usr/local/binにコピーして、 ルートで、boinc_clientやboincを実行させ、 各種ファイルをルート所有のディレクトリに書き込むということのようだが、 私は一般ユーザーで実行させたい。 そこで、BOINC内に、例えば bnc というファイルを作り、

cd ~/boinc/BOINC
nice ./boinc >>boinc.log  2>>/dev/null &
./boincmgr &

と書き込む。また、例えば bncm というファイルを作り、

cd ~/boinc/BOINC
./boincmgr &

と書き込む。そして、 それぞれに実行属性を与えておく。 それから、~/.bashrc の中に

alias cb='cd ~/boinc/BOINC'
alias bnc='~/boinc/BOINC/bnc'
alias bncm='~/boinc/BOINC/bncm'
alias psb='ps ux|grep boinc'
alias pss='ps ux|grep seti'

などを加えて(source .bashrc して)おく。 まず、 bnc と打つと、boinc が起動し、続いて boincmgr が起動する (ユーザーログイン時に起動するようにする場合は、 .bash_profile の末尾に ~/boinc/BOINC/bnc と書いておく)。 boincが走ってるかどうかは、 psb と打って確認する。 boincmgr が初めて起動すると、 日本語EUCコードを表示するフォントが見つからないが、 捜しますか? みたいな英語が表示されるので、yes をクリックして、 一応、sazanamiゴシックとかを選んでみる。で、 また、同じ表示が出たら、no をクリックして次へ進む。 「これから、プロジェクトへの参加手順をガイドいたします」で 「次へ」をクリック。プロジェクトのURL欄に、 http://setiathome.berkeley.edu 等のプロジェクトのURLを入力し「次へ」。 メールとパスワードの入力を求められるので、それを入力する。 すると、 ファイルをダウンロードして解析を始める。 boincmgr は「ファイル」の「終了」で閉じてしまっても解析は続いている。 setiathome がちゃんと走って(解析して)いるかどうかを確認するときは、 pss と打って 確認する。 boinc が起動し、setiathome が解析している状態で、boincmgr を起動したい場合は、 bncm と打つ。 boinc が起動し、setiathome が解析している状態で、 そのままログアウトしたりシャットダウンしたりしても、 解析途中のデータは保存されて終了される。 次にパソコンを起動してログインし、bncで起動すれば、 前回の解析途中のデータを引き続き解析する。

デフォールトの設定?だと、タスクを2つぐらいダウンロードして同時に 解析し始めたりするので、1度にダウンロードして解析するタスク数を1つにしたい場合は、 「戯れ言++」 辺りを参考にすると、どうも、 Log in/outから アカウント設定ページに行って、 Connect to network about every がデフォールトでは、0.1days とかになっているところを、 1daysとか2daysとかにすればいいということではないかと思う。

khmhtg 異星人 UFO