はじめに(著作権等について。
楽譜の印刷について)
即興の部
作曲の部(01/1/3更新)
ピアノ小品 作品五(1988頃)
ピアノ小品 作品一(1981、悪魔のワルツ?)
ピアノ小品 作品二(1988)
ピアノ小品 作品四(1988)
ピアノ小品 作品三(1982、ロック調?)
ピアノ小品 作品六(1984、長七度)
仙台エスペラント会の歌(1997、バロック調)
ハシトホホ変奏曲(1998、バロック調)
橋々トホホにいべいべ反復位相音楽(1998/12/5、ピアノフェイズの真似)
ミニマル、ミミマル、ミミミル、ミミミミ(2000/2/18、六手、八手連弾等。 一台のピアノのための六人六手連弾、 8 × 8 の音列の 90°回転による二重奏、 八台のピアノ)
15個の振り子の動きの主題によるミニマル・ミュージック
ジャズの練習の部(01/8/18)
モードもどき 習作その一(01/8/2)
モードもどき 習作その二(君が代モード)(01/8/13)
ゴルトベルク変造曲(推敲編曲編)(01/8/18)
編曲(冗談音楽)の部(01/1/24更新)
七手連弾のための「かえるの歌」(1999)
渚のアベマリア(1999, 平均律一番前奏曲+渚のアデリーヌ)
月光即興曲(1999, 月光+幻想即興曲)
村の鎮守の神様のためのパバーヌ(1999, 亡き王女のための+村まつり)
君が代葬送行進曲(01/1/24, 81禁、君が代+葬送行進曲)
子供向け教本「おらいのわらすのためのピアノ曲集」 (07/11/16)
あかるい おじぎ
くらい おじぎ
あかるい おかたづけ
くらい おかたづけ
あかるい ぐー ちょき ぱー
くらい ぐー ちょき ぱー
きらきら星(長調版)
きらきら星(短調版)
ドレミファソファミレド
右手ハ長調音階
すきなもの
音感訓練
MIDI から TeX に変換するには?
Vine Linux 4.x 環境設定 覚え書き
旧rosegarden操作方法 覚え書き
新rosegarden操作方法 覚え書き
ここに置いてある作品の再利用や演奏などについては基本的に自由ですが、 詳しくは「著作権について」を ご覧ください (但し、私が、著作権の切れていない、つまり死後50年以上経過していない人の 旋律や着想を利用して編曲している曲については、その限りではありません)。
あと、ここに置いてある作品を商業的な目的に利用するなどという 人は、まずいないとは思いますが、何かの勘違いで万が一にもそのような ことをしてみたくなってしまった場合(入場料を取る発表会で演奏してみたいとか、 CD化?楽譜化?して販売したい!とか)、で、且つ、 儲かりそうな見込みがあって、私にも是非その分け前をくれたいなどという場合は、 私に気軽に相談して下さい (電便。勿論、 「著作権について」の条件を満たしていれば、 相談しなくても全く構いません)。
MIDI ファイルを適当な楽譜作成ソフトに読み込んで印刷しても、 なかなかちゃんと読める楽譜にはなってくれません。 例えば、ノンレガートの(スラーを付けていない)八分音符の連打が、 付点十六分音符と三十二分休符に読み換えられてしまったりとか、 八分音符四つずつ(のオタマジャクシのしっぽをつなげて) ひとまとめにして表記してほしいところを、 一つずつバラバラになったり、変なアーティキュレーションで 組み合わされてしまったりします。 (Windowsユーザーだった頃の) 私は RIMSHOT社の Score Grapher Lite Ver 1.0 を使って、 まず 楽譜を MDF というファイル形式で作成してから、 MIDI 化していましたが、この MDF ファイルで書かれた楽譜は、 Score Grapher View Version5 という無料ソフト(Win版のみ)をインストールすることで読めるそうなので、 一応、MDFファイルも(MIDI とあわせて)ここに置くことにします (編曲などの二次利用にも利用しやすいかも知れないし)。
なお、MIDI を MusicTeX に変換する試みについては、 「MIDI から TeX に変換するには?」に 別記します。
こういう経緯で、 OCNのブログサービス(ブログ人)を利用することにした。 OCNの正規のウェブページサービスでは、基本ディスク容量が 2013年現在でも 10MB しか利用できないために、 今まで公開できなかった過去の録音や楽譜ファイル等を順次、 ブログ人サイトを利用しながら公開していきたいと思う。
まずは、ピアノ小品作品1から作品6までを、 最初に曲らしい形に仕上げ?て、演奏・録音してみた1988年9月7日の 録音データをmp3化してみた (ついでに、MDF形式の楽譜データもpdf化した)。 当時は、私は大学4年生で、 アパートには61鍵のキーボードしかなかったので、 ピアノを弾ける場所を探すのに苦労していた (某教育大学の音楽棟に忍び込んで弾いていたこともあったっけ)。 そんなとき、仙台学生センター (現在は場所も変わって青年・学生センター) というキリスト教系の文化センター的なところで、 英会話やらピアノやら料理やらを教わったり、駄弁ったりできるということで、 ちょうどその頃から、私はその「センター」に入り浸るようになっていた。 その辺の話はまたいずれどこかでするとして、 そのセンター(片平時代センター)では、 (英会話やピアノといった)授業のない時間帯に、 自由にピアノを弾いたり(卓球をしたり、お菓子を作ったり)できるのだが、 2階には、 そんな感じでみんなが自由時間にピアノを弾いたり卓球をしたりしている ホールがあり、 3階にいくつか教室として使われる部屋があって、3階の1室に (片平センター取り壊し前に撮影) かなり古いSchomackerの象牙貼り鍵盤のピアノが置いてあった(レの象牙が剥がれてる)。
この部屋は、周りのひとに迷惑をかけずにこっそり変な曲を弾くには なかなか適していたが、 ちょうど自由に使えるラジカセとかもあることだし、 そこで自分の作品群をひとまず録音して保存しておこうと思い立った。 というのも、当時、私は自分の曲を楽譜としては書き残しておらず、 楽譜を手書きするのはめんどくさかったからだ。 ちなみに私が、自分の金で ノートパソコンを買えるようになり(といっても20万円はしたが)、 Windows95上の楽譜書きソフト(Score Grapher Lite Ver 1.0)で 楽譜入力をしたりをやり始めるのは、それから10年後の 1997年とかのことである。だから、 1988年時点では、自作の曲をカセットに録音して保存するという方法は、 最も現実的で妥当な方法だったと思う。 私の演奏は多分に即興的であるが、 1997年以降に初めて自分のパソコンを購入し、 作品1〜6を楽譜入力/midi化できるようになった際に 参考にしたのは、 この1988年の録音だ。 私は、その後 センターで (初めて先生について)数年間ピアノを習い続け、 ピアノ友達の刺激を受けたことで、1988年当時よりはそれなりにピアノが うまくなっていったはずだとは思うが、 1988年当時の私のピアノは、単にへたくそということではなく、 中学時代からの自己流を極めたなかなか癖のある弾き方の頂点?であった。 当時は、まだ、 グールドのバッハにもハマる前だったので、 ピアノに関しては、ドビュッシーだのバルトークだのの影響が残っていて、 ペダルは踏みっぱなしだし、連打するのが好きで、 思いっきりルバートしまくって弾いている。 もちろん、テンポや粒をきちんとそろえて安定して弾き通す技量がないので、 難しくなるとテンポを遅くしてごまかしているということもあるが、 なんとも表情過多な弾き方だ。 パラパラピアノが好きになったその後の 私の好みとは正反対に位置するピアノの弾き方であるが、 しかもさんざん間違いながら弾いている25年前のへたくそな自分の演奏を ひさしぶりに聞いて、 私は、正直なところ、自分の演奏には、 midiで間違わずに正確に演奏された演奏なんかには到底 かなわないような深い味わいがあり、 自分の曲は、midiで聞いていたよりも実はいい曲だったのではないか なんて思ってしまった。 まあ、当時の自分自身の演奏を聞けば、 25年前のセンターの景色やら、その他いろいろなものが思い起こされて、 それらがバイアスになる訳だけども。 1997年からmidi打ち込みをやっていた時は、 へたくそな自分の演奏なんかよりもmidiによる正確な演奏の方が 自分の作曲意図をより正確に再現できるような気がしていたものだけど、 実は、あんなへたくそな演奏でも、midiでは表現し切れない、 膨大な自由度の情報量を記録していたのだということに改めて気づかされた。 そういう意味で、私は即興演奏のリアルタイム録音というものには、 一定の価値を認めるし、 昔、2chで話題になった ザウディ氏の即興演奏リアルタイム録音は、 非常に共感と懐かしさを覚え、感動したので、 ぜひ、もう一度 聞きたいものだがmp3ファイルがダウンロードできない。 2ch上で、ザウディ氏の音楽に 「大受けして笑いがとまらない」といった馬鹿にした一連の反応に対して、 「そういう反応をする人たちはザウディ氏の音楽の本当の価値を理解していない、 ザウディ氏の音楽はより深い次元で真の傑作なのだ」というような書き込みをしていた 人がいたが(検索できなくなってしまった)、私もそう思う。 私の1988年の録音なんて、ザウディ氏のリアルタイム録音には、まるでかなわない。 が、より即興性が高く、よりめちゃくちゃに演奏していた中学の頃の録音も、 そのうち公開したい。 ザウディ氏にはかなわないが、 演奏技術がなかろうが何かを表現しようとのびのびと即興していたという意味では ザウディ氏の方向性に近かったのではなかろうか。
即興を少しずつ練習?してみることにした。 左手と右手で一声ずつの二声で、和音(コード)はなるべく弾かない。 ペダルも踏まない。 理想はバッハのインベンションだけど、 対位法の決まりを きちんと修得して、それを瞬時に満足しながら即興するなんてことは、 私には到底 無理そうなので、 もっともっと緩く 自分なりのモード的な機能を見つけられればいいかなぐらいのところを目標とする。 それですら、 すぐに無調に逃げて誤魔化してしまう。 さんざん、あちこちで クレメンティのフーガやショスタコービチの前奏曲とフーガは 調性感が甘く無機質に感じるなんて書いてるくせに、 自分の方がよっぽど調性感の甘い無機質に甘んじようとしている。 とはいえ、 ショスタコービチの有調と無調の境界にあるような音楽の 中にも、時々とても美しいと思えるものもある。 いつでも無調に逃げていい緩い条件下で、即興しやすそうな (モード的であれ機能和声的であれ) 機能を使えそうなときに、それを試してみる的なやり方で、 即興しやすい機能を見つけていくという方向性もあるかなあとか。 それで、環境音楽的に弾き(聞き)続けていて心地よければ、それでいいかなあとか。 まあ、しばらく(何年か)、その方向で練習を続けてみようかと。
ところで、最近、画像生成AIだの文章生成AIが急速に進歩しているようで、 なかなか凄いと思わされるが、それらに比べると、音楽生成AIは (少なくともバッハ風とか対位的なものに関しては)まだまだのように思える (2022/9現在でこの程度だし)。 とはいえ、こうした領域は今後 飛躍的な進歩を遂げるだろうから、 私が生きているうちに、AIバッハによる新作インベンションや新作平均律を無制限に 聞けるようになる日が訪れることを今から期待している。
追記(23/8/6):
Borogroveさんが、
正に新作インベンションや新作平均律とでも言うべきバッハ風の曲を、
しかも即興で演奏している動画をYouTubeに大量に公開しているのを発見した。
素晴らしい。AIバッハが新作バッハを量産できるようになるのを
待たずに、既にそれを即興で実演して公開してくれている人がいたのである。
なかなか感動的でありがたい。
こういう機能調性を満たしながらの対位的な即興もできる人がいるという
ことを知ることは、即興を練習していく上での貴重な手本である。
一方で、こういうことをやるには、私には多くの基礎的な技能が欠落していることも
自覚させられる。例えば、
頭の中で思いついた音や旋律を
その通り楽器や歌で再現する
ソルフェージュの訓練から
やっていく必要がある。
頭の中にあるインベンションをピアノで(まずはハ長調や
イ短調で)再現できるかとか、それ以前にまずは
単旋律の無伴奏チェロの旋律(頭の中の)をピアノで再現できるかとか
(あるいはギターの練習としてそれをやるとか)、
うまく再現できずに、違う旋律になったら、そこから即興できるかとか、
そういう練習も必要な気がする。
うーん、これも退職後にやることのリストに加えておくか。
ところで、無調や独自の調性(モード)によるピアノの新曲という意味では、
ツォトネ・ゼジ二ゼさん
(Tsotne Zedginidze)も気になっている。
NHKの「ドキュランドへようこそ」という番組で
「無調の輝き 現代音楽に魅せられた少年」
というのをやったらしいのだが、見はぐってしまった。残念。
YouTubeで多少は出てくるが、本人のチャンネルとかはなさそうだ。
これとかは
本人作曲の演奏のようだ。バレンボイムが聞いている。
追記(24/3/31): いつも寝るときは、スマホでNHKラジオの聴き逃しサービス(らじるらじる)で、 「高橋源一郎の飛ぶ教室」 「伊集院光の百年ラヂオ」「真打ち競演」「なにしったのや〜?」 「かけるクラシック」「クラシックの迷宮」「古楽の楽しみ」などを聞きながら、 寝落ちしている。いつものようにタイマーを30分で切れるようにセットし、 寝落ちすべく「古楽の楽しみ」を聞き始めたところ、 司会は鈴木優人さん、ゲストは角野隼斗さんという時点で なかなか興味を引かれるのだが、 いつもなら寝落ちしているだろう20分過ぎ頃から、 チェンバロ2台による 鈴木優人さんと角野隼斗さんのバロック即興セッションが始まり、 寝落ちしている場合ではなくなってしまった。 鍵盤楽器2台によるバロック音楽の即興セッションなんて、 これは永久保存版である。 スマホにこの回を録音するために、 らくらじ2をインストールしてしまった。 最初に、 グラウンドやシャコンヌやフォリアのベースを 鈴木優人さんが、自分がこんなふうにベースを始めるので、 角野さんは、こんな感じで入ってきてくださいと 簡単なヒントを示すと、角野さんがそれに応じて すんなり入ってくるという——これはすばらしい。 私は正にこういう即興演奏を聞きたいのだ。 バロックの即興演奏はなかなかやってくれる人がいないのだが、 鈴木優人さんや角野隼斗さんはそういうことがサラッとできてしまう 能力を既に持っている人たちなので、 今回のセッションに味をしめて、今後ももっともっと バロック即興演奏をやってくれることを期待してしまう。 あわよくば、そのうち即興フーガとかもやってみてくれないだろうか。 私は前述したように、もともと知識(和声や対位法の)や 感覚的技能(ソルフェージュ能力とかリズム感とか音感とか)や 運動的技能(速く複雑な複数声部のパッセージを粒を揃えて 正確なリズムで弾けるかとか)において、相当な制約があるのだけれど、 その制約のなかでも、 50代後半の今からでも即興の練習を始めれば、 定年後の60代後半ぐらいには、 もしかして自分のやりたい方向性の即興の真似事みたいなものがそこそこ できるようになってたりしないかなと淡い期待を抱きながら、 ほそぼそと即興の練習を続けているのである。 一方で、 鈴木優人さんとか角野隼斗さんみたいな人は、 私が思い描いている方向性のバロックの即興なんて、 今すぐにでもちゃちゃっとやれてしまうだろう 十二分な技能を持った方々だが、 鈴木優人さんは即興よりも、バロック音楽を古楽器で忠実に演奏する活動の 方に興味の中心があるかもしれず、 角野隼斗さんは、バロックに限らず現代までのクラシック全般や ジャズやポップスその他の幅広い分野で活動している人だろうし、 そこまでバロックの即興に特化して興味や情熱を注いではくれない かもしれない。 うーん、鈴木優人さんの方が期待できるだろうか。 生成AIが、新作「フーガの技法」とかを量産できるようになるまで、 もうしばらくかかりそうなので、誰かそういうことをやる人が もう少し現れてほしい。 少し前に発見した Borogroveさんは、 そういう意味で貴重な存在だが、 「古楽の楽しみ」の番組内で角野隼斗さんが紹介していた フランチェスコ トリスターノさんも、 バロックを素材にした即興演奏をやったりしているようなので、 ときどき確認しておかなければいけない。 最近はクラシックだのポップスだのジャズだのの分野を限定せず、 あるいは即興演奏や再現演奏や作曲・編曲といった活動形態も限定せずに 幅広く活動する人が増えてきたが、 ドラムのリズムにコードの伴奏に歌のメロディーといった (私の偏見で捉えた)ポップスの典型的形式以外の 音楽形式も色々と模索しようとしている人たちの中に バロック対位的な形式にも興味を持つ人が増えてくると楽しいかなと夢想している。
YouTube:
ゴルトベルク変造曲(即興練習編)再生リスト
24/3/17追記:
即興練習の録画には、土日の早めの時間に
秋田県秋田市の街ピアノを利用しているのだが、
イベントがあったり、先客がいたり、
秋田の冬の野外は寒すぎたり、工事のため使用中止だったり、、、で、
なかなか録画できなかったりする。
というわけで、部屋撮りにも対応できるように環境整備しようと思って、
最初は、街ピアノと同様にスマホで自撮りする方向性を考えたのだが、
室内では電子ピアノの音声は小さめにしか鳴らせないし、
家庭内の各種の生活音を拾うしで、ライン入力で録音できなければならない。
で、
AQUOS sense6 のイヤフォン端子(AndoroidなのでたぶんCITA)に
刺す4極―3極変換ケーブルからはライン入力が認識されず、
USB-Cタイプ―4極変換を経由してもだめで、
Androidで外部入力を指定できる動画撮影アプリ等をインストールしたり、
色々やったけど、結局 外部ライン入力は認識されない。
スマホは諦めてハンディカム的なやつでライン入力のできるやつを
探してみたが、安価なものでそういうハンディカムはほぼないようだ。
やっと見つけたQ2n-4Kをアマゾンで購入したが、
2万円代(というか10万円以下ですら)の動画撮影機器で
外部ライン入力で動画を撮れるものは、これぐらいしかないのでは。
部屋撮り
してみたが、
1080pとかにすると解像度が良すぎて、部屋撮りするにはあまりに生々しい
感じだ。ひとまず720pにしてみた。
KAWAI MP5のヘッドフォン出力から
Q2n-4Kにライン入力しているが、ちゃんと入力されている。
これがやりたかったことだ。
ちなみにこの時のMP5の音律は、キルンベルガーにしてたかな。
あと、Q2n-4Kは横向きの動画しか撮れないので(たぶん)、
三脚などでカメラを90度回転させて固定して縦向きの動画を撮ったとしても
(スマホのように重力を感知して地面側が下向きになるように自動で90度回転
してくれたりはしないので)、
横向きのまま左右が上下として再生される。
カメラを90度回転させて録画した動画の地面側を下向きに回転させるには、
動画編集を行わなければならないが、ffmpegを使うなら、
ffmpeg -i yoko.mp4 -vf "transpose=1" tate.mp4
みたいにやればよい。
そうすると例えば
こんな
感じになる。
23/10/29追記:
著作権的に自由に使える主題を思いつくのがめんどくさいので、
ゴルトベルクの主題を使っていくことにする。
出だしは、ハ長調とイ短調から。
転調は、まずは近親調はト長調、ホ短調、黒鍵系の遠隔調は嬰ハ長調、変ト長調、
嬰イ短調、変ホ短調あたりを使えるようになりたいが、
まだまだ考える必要があり、混乱してしばしば間違う。
まだまだ不自由だ。
ゴルトベルク変造曲(即興練習編)として再生リストにまとめた。
即興の練習:230811 143757 情緒情緒不安定
即興の練習:230811 144245 ちょうちょ
即興の練習:230730 094755 チューリップ
即興の練習:230730 095402 チューリップ
即興の練習:230722 100506 ベトps1iv
即興の練習:230722 101036 ベトps25ii
即興の練習:230715 094309 叙情小曲集1
即興の練習:230715 094939 ベト悲壮iii
即興の練習:230708 113235 空港チャイム
即興の練習:230708 113831 チャイ2i
即興の練習:230701 104709 ふるさと
即興の練習:230701 105402 赤い靴
即興の練習:230611 091543 かえるの歌
即興の練習:230611 092048 かあさんの歌
即興の練習:230603 095158 ハシトホホ
即興の練習:230603 095711
即興の練習:230528 083342
即興の練習:230528 083901
即興の練習:230520 093037
即興の練習:230520 093622
即興の練習:230514 094808
即興の練習:230514 100012
即興の練習:230513 101059
即興の練習:230513 101525
即興の練習:230427 104807 弘前
即興の練習:230427 105225 弘前
即興の練習:230423 094858
即興の練習:230423 095331
即興の練習:230422 101335
即興の練習:230422 102558
即興の練習:230408 100650
即興の練習:230408 101158
即興の練習:230401 102317
即興の練習:230401 102632
即興の練習:230401 103040
即興の練習:230321 095213
即興の練習:230321 095646
即興の練習:230319 101806
即興の練習:230318 110436(この辺りから、トッカータ的なものを目指す前奏部とフーガ的なものを目指す後奏部に分けてみる)
即興の練習:230318 105409
即興の練習:230305 111530
即興の練習:230305 111921
即興の練習:230223 091141
即興の練習:230223 091634
即興の練習:230219 095904
即興の練習:230219 100304
YouTube
verko5.mp3
(1988録音)
verko5.mid(MIDI)
verko5.pdf(楽譜pdf)
verko5.MDF
作曲年代: 一九八八年頃。
形式等: 主題は十二音階を用いてはいるが、一応、ハ長調。 八分の六拍子で、ところどころ三拍子や九拍子になる。 二声をそれぞれオクターブで補強してはいるが、形式上は 二声の対位的な構造を試みた。
作曲の動機: 十二音音楽というのは私にはまるで「わからない」 「親しみにくい」曲が多いが (「原博」の頁へ)、 十二音の音符を一つずつ使った主題を用いて、「わかりやすい」曲を 作れないかと考えた。 冒頭に十二の音階を一音ずつ使って(但し音符の長さは 変えていいとして)できるだけ「わかりやすい」「かっちょいい」 主題を示し、その主題に対して「機能調性的に」もう一つの声部を 重ねることによって、できるだけ「わかりやすく」「かっちょいい」 曲を作ってみようとした。
感想、反省: 一つの主題だけを何回も丁寧に使っている点が冗長である。 二声とは言っても、主題に絡ませている方の声部は、伴奏の域を 出ておらず、対位性に欠ける。また、これに関係するが、 二声だけの絡みでは今ひとつ厚みに欠ける。 しかし自分では、なかなか「かっちょいい」曲に感じる。
YouTube
verko1.mp3
(1988録音)
verko1.mid(MIDI)
verko1.pdf(楽譜pdf)
verko1.MDF
作曲年代: 初稿:一九八一年、第二稿 一九八五年。
形式等: 四分の四拍子。「嬰ハ ハ ホ 変ホ」の主題とこれの変形、 「嬰ハ ホ ハ 変ホ ホ 嬰ハ 変ホ ハ」と 「嬰ハ 変ホ 嬰ハ 変ホ ハ ホーホ ホハホハ 変ホー 嬰ハー」 が主に五度関係で様々に重ねられる 嬰ハ短調的(または変ト短調的)無調性の部分と中間部の 変ト長調の部分からなる。
作曲の動機: 小学二年の頃(一九七四年頃?)、エクソシストという 映画が流行っていて、私の姉が「エクソシストの音楽おっかねんだど」 と言いながらピアノで弾いていたような気がする。確か、 石巻高校の文化祭のお化け屋敷でエクソシストの音楽が流れていた ということだったかも知れない。私は姉の真似をして、自分なりに エクソシストの音楽をピアノで再現しようとしていたのだと思う。 そして「嬰ハ ハ ホ 変ホ」というエクソシストの音楽の近似?(には 程遠いが)を得たのである。
小学三四年の頃(一九七五、六年頃)、 休み時間に小学校の教室にあるオルガンで 「嬰ハ ハ ホ 変ホ」の音列をオクターブずらして両手で 繰り返し引きながら、みんなの顰蹙を買って楽しんでいた。 ある級友がそれを聴いて「悪魔のワルツだ、ひひひひひ」と 言いながら喜んでいた(四拍子なのだが)。
中学三年の頃から、家にあったピアノを悪戯し始めたが、 私の場合、既存の楽曲の練習ではなく「即興演奏」から入っていった。 と言っても、いきなり機能調性に従った即興演奏などできる訳はなく、 無調性的な十二音音楽的な「即興演奏」を楽しんでいた。 その中で、かつて取り付かれた主題「嬰ハ ハ ホ 変ホ」 をもっと楽曲的な域に「昇華」?させよう思い始めた。
小学三四年の頃よりは、指が器用になってきており、 「嬰ハ ハ ホ 変ホ」の主題をオクターブまたは五度ずらして、 一方の音価を他方の四倍長くして重ね合わせたりしてみた。 やがて、「嬰ハ ハ ホ 変ホ」を用いた 変奏主題? 「嬰ハ ホ ハ 変ホ ホ 嬰ハ 変ホ ハ」と 「嬰ハ 変ホ 嬰ハ 変ホ ハホーホ ホハホハ 変ホー 嬰ハー」 を思い付き、これを五度ずらして音価を四倍にした「嬰ハ ハ ホ 変ホ」と 重ね合わせたりしてみた。
参考:./oboegaki.html#d990425
続く?
YouTube
verko2.mp3
(1988録音)
verko2.mid(MIDI)
verko2.pdf(楽譜pdf)
verko2a.MDF
作曲年代: 初稿:一九八八年。
形式等: 四分の四拍子、ところどころ四分の二拍子や八分の九拍子。 嬰ト短調的な部分と変ホ長調的な部分とからなる。
作曲の動機:中学三年から高校一年の頃(一九八一から一九八二年頃)、 「嬰ト イ ト 嬰ト」という 単純な主題に基づき、導入部分の嬰ト短調的または嬰ハ短調的な「暗い」 部分は作曲してあった。その後、大学四年頃(一九八八年頃に) 変ホ長調的な「明るい」部分を作曲し、この二者を強引に繋ぎ合わせて みたら面白いかと思って繋いでみた。
感想:当時の私の曲にしては、調性感が割とはっきりしている方かも しれない。やや冗長か。
YouTube
verko4.mp3
(1988録音)
verko4.mid(MIDI)
verko4.pdf(楽譜pdf)
verko4.MDF
作曲年代: 初稿:一九八八年。
形式等: 八分の四拍子、ところどころ八分の二拍子。 二つの全音階とハ長調的な部分とからなる。
作曲の動機:ドビュッシーのピアノ曲に全音階が多用されていると知り、 二つの全音階を交互に使いながら曲を作ってみようと考えた。
感想:打撃音を多用したので、そこそこ刺激的になった。 旋律的にも、まあまあかっちょいいのではないか(私の曲としては)。 同じ主題を繰り返し使い回しているのが冗長か。
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verko3.mp3
(1988録音)
verko3.mid(MIDI)
verko3.pdf(楽譜pdf)
verko3.MDF
作曲年代: 初稿:一九八二年、第二稿 一九八八年。
形式等: 四分の四拍子。
作曲の動機: 男子高校一年の頃、 YMO辺りでにわかに音楽に目覚めたような級友たちの一部で、 「バンド」なるものが流行りだしていた。 バイエルも弾けないような奴が、 「キーボード担当だ」とのたまい、 「オリジナル」と称して自作曲を発表したりと、 いっぱしの音楽家を気取っているようなところを、 私は白けた目で傍観していた (尤も私のこの「後藤文彦ピアノ小品集」 の頁も同じように冷ややかに傍観されているのかも知れないが)。 そんなふうに「かっちょつけていることが見え見えのところが 如何にもかっちょ悪い」と私は黙殺していたのだが、 どうやら、こうしたバンドの連中は、 「かっちょつけていることが見え見え」であるにもかかわらず、 分不相応にも?、女子高校生たちにモテたりしているらしい*。 その辺の事情?が私の矜持を刺激したらしい (おいのほう おめだぢなんかよりよっぽど かっちいい曲つぐんのいんだど——と)。 私は無謀にも歌付きの「オリジナルの」 ロック音楽を作曲しようとしていたらしい (というか、当時の私はバンドには属していなかったし、 属するつもりもなかったから、 そんなものを仮に作曲できたところで、 自己満足以上の意味はまるでないのだが)。 という訳で、この曲には、当初、 英語の歌が付いていた。 幸い、その恥ずかしい歌詞は紛失したが、確か出だしは 「Let's escape」(どれ、脱出すっぺ)で始まり、 「脱出するために高層ビルから飛び降りよう。 彼等は私が死んだものと思うだろうが、実は 私はこの俗世間から脱出したのだ」 というような内容の下手くそな英語だったと思う。 ああ、恥ずかしい。 冒頭の長七度関係の打音の提示は、当初はドラムを意識していたものだろう (あるいはバルトーク、特にピアノ協奏曲二番辺りを意識していたのだろうか)。 その後、大学四年の頃に、それをピアノ曲へと編曲したのがこの曲である。
* 因みに私は大学に入学するや、フォークソング研究会というサークルに 入って、ある「バンド」に所属してみた。 このバンドでは、 ハードロックの中では難しいとされているらしい TOTO の曲を中心として、エイジアやデュランデュランなどもやった。 私は「キーボード」(特にピアノ系)を担当したが、 こうした曲は、技巧的には別に難しくはなかった。 但し、私はリズム感が悪いので、いつも足を引っ張っていた。 バンドの構成員は全員 男だったが、誰一人として 「バンドをやっている」という付加価値によってモテたりはしなかった。 二年目ぐらいから、構成員の間でバンドに求めるものが喰い違いだした。 私やベースの奴とかは、単なる「余暇活動」としか考えていなかったが、 ドラムの奴が、「もっと練習して巧くならなければならない」と主張しだした。 曰く、「市販のバンド譜は原曲とは違うし、耳コピしなければ 鍛えられない」とのことで、 我々はカセットテープから耳コピ (テープとかを耳で繰り返し聞いて同じ演奏ができるようになること) することを強いられたりした。 人によって持っているラジカセのテープ走行速度が違うので、 耳コピしてきた結果、半音ずれているなどということもあった。 ある時、私がせいいっぱい耳コピしてきた通りに弾いていると、 突如 ドラムの奴が、「その音は間違っている」と言って 私の耳コピを修正しだした。 私からすると、 なんで余暇活動でまで、そんなふうに、 教官からレポートを採点されるような思いをしなければならないのか という感じだった。 それに、こっちは学部進学のために勉強することの方が本業だったし、 たかが余暇活動のために、そんな 耳コピだの練習だのと時間を割くつもりもなかった。 そんなこんなで、そのバンドは二年ほどで解散した。
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verko6.mp3
(1988録音)
verko6.mid(MIDI)
verko6.pdf(楽譜pdf)
verko6.MDF
作曲年代: 初稿:一九八四年、第二稿 一九八八年。
形式等: 四分の四拍子。
作曲の動機: 高校の頃、テレビで(たぶん)メニューヒンだったかが解説する音楽番組 (もしかするとグールドも出ていただろうか?) の中で、新ウイーン楽派の十二音技法や無調性の音楽の特集をやっているのを見た。 たぶんその番組でだったと思うが(あるいは「題名のない音楽会」かも)、 新ウイーン楽派の無調の音楽では、 長七度の不協和音が多用されているみたいなことを言っていた。 私は、早速ピアノで、適当な(めちゃくちゃな)主旋律に長七度で時々 和音を 添えてみたら、なかなか「それらしい」不気味な音楽になった。 しかし、当時から私は 無調性の音楽は不気味ではあるけれど単調であまり面白くないと感じていたので、 長七度の不気味な和音を、有調的な旋律の美しさを引き立たせるように 利用できないものかと考えていた。 で、機能和声的な音楽と長七度の分散和音からなる無調的な音楽とを強引に 合成してみたりしてみた。
反省: 私の空想(妄想)の世界では、美しい長七度の和音が響いているのだが、 その表象を音符に再現する音楽的素養が私にはないので、 できあがったものは、単調で今一つ面白くない。
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ses.mid
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歌詞: !!!! !!!! Apud la rivero HIROSE Ni kuiras kaj manĝas kolokasisupon paroletante Esperanton !!!! Ĉar ni estas la membroj de Sendai Esperanto-Societo Sendai Esperanto-Societo Sendai Esperanto-Societo (ripeto) (四分の四拍子で、!は四分休符) 仙台語訳?: 広瀬川のほどりで、おらだつぁエスペラントくっちゃべりながら 芋煮のつぐりがだしたり喰いがだしたりしてんでがす なしてがっつど、おらだつぁ、あの仙台エスペラント会 仙台エスペラント会 仙台エスペラント会の会員だがらだっちゃ
作曲年月: 一九九七年十一月末
作曲の動機: 仙台エスペラント会の例会で、ある会員から会の歌を作ったら? と 冗談で言われたので冗談で作ってみた。
反省: 歌いにくい
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作曲年代: 初稿:1998/11-12。
形式等: 四分の五拍子、ハ長調。 「ハ'' ロ' ト' ホ' ホ’」「ハ' ロ ト' ホ'' ホ''」 の二小節の主題を四度ずらしたり、 やや変形させたりして繰り返しながら、他の声部を重ねる。
作曲の動機: ある方(職場の上司?)から、 「橋」「とほほ」を主題とする曲を作るように冗談で命じられた?ので、 冗談で作ってみた。 但し「橋(はし)」の「し」は「ドレミファソラシ」の「シ」にこじつけて、 ハ長調であれば「ロ」の音に相当するから、「ロ」に読み替えて 「ハロトホホ」を主題とすることにした。
反省: 対位法など勉強したこともないだけあって、私の手持ちの駒は実に限られている。 例えばフーガのように、 主題の模倣である応答を様々な技法を駆使して複数声部に 幾何学的に緻密に積み重ねていく(しかも 機能調性を満たしつつ)というような(バッハや 原博がやってるような)高度な 芸当は、私にはとても真似できないので、 単純に主題(とその変形)を繰り返しながら他の声部を(辛うじて機能調性を 満たすように)重ねただけである。だから変奏曲と呼んでおくことにした (パッサカリアとかシャコンヌとか呼ぶには語弊があるし)。 各声部の旋律性は今一つ感じにくく ごちゃごちゃしている。どうせ素人の遊びである。
今後の予定:
歌曲作品七(あーあーおもしぐねーなー)
歌曲作品八(つーらいなー)
続く……
注意:これは作曲家スティーブ ライヒのミニマルミュージック(英 極小音楽。 ごく短い旋律主題に微妙な変化を与えながら執拗に反復し続ける音楽) の代表作「ピアノ フェイズ」(英 ピアノ 位相)の真似である。 「ピアノ フェイズ」は一つの同じ旋律を二台のピアノで延々と繰り返し続ける。 まず、最初は両方のピアノとも同じ速さのテンポで数回、旋律をユニゾン(英 斉奏) で弾いた後、一方のピアノだけは僅かにテンポを速くする。 すると、両者のリズムに位相差が生じるが、それでもそのまま弾き続ける。 そのうち、ちょうど一拍だけずれたところで、同じテンポにしてしばらく弾く (二つの旋律が一拍だけずれたために和声が生じる)。 次にまた、一方のピアノだけは僅かにテンポを速くする……を旋律を構成する拍数 だけ(十二回?)繰り返すと、ちょうど一回りして二つのピアノの旋律が ユニゾンで重なり、そこで曲が終わる。
私が用いた旋律主題は「ピアノ フェイズ」とは違う独自のものだが、 前述したような「ピアノ フェイズ」の「手法」自体にも著作権はあるのだろうか? 同一主題を時間的にずらすという意味では、これは「一度のカノン」とも 解釈できるし、一方のピアノはテンポも固定して同一主題を延々と繰り返し 続けるという意味では「パッサカリア」と解釈することもできるのだが、 「ピアノ フェイズ」の手法もそのような音楽形式の一つとして誰でも 共有できるものであることを願う。
作曲年代:初稿:1998/12。
形式等:二分の三拍子(一小節に八分音符が十二個)。十二音階。 ハ' ロ' 嬰ハ' 変ロ' ト' ホ' 変ホ'' ニ' イ' ヘ' 変イ' 嬰ヘ' の一小節の主題を、前述の 「ピアノ フェイズ」の手法で二声の位相をずらしながら反復する。 但し、midi 形式情報の打ち込みの関係上、 同位相で三小節を繰り返したら、一方の声部を三十二分音符分だけ前につめる (位相をずらす)。これを三回繰り返すと再び二声の位相が一致する。 そこで同位相で三小節 繰り返したら、一方の声部を三十二分音符分だけ前につめる ……を十二回 繰り返して、一回りしてユニゾンになったところで終わる。 人が演奏する場合、演奏は二台ピアノで二人の奏者で演奏するのが妥当であろう。 原理的には一人でも弾けないことはないが(せめてオクターブずらせば)、 よほど研ぎ澄まされた律動感覚と卓越した技巧を 持ち合わせた人でもなければ演奏不可能 であろう(尤も高橋悠治とかなら 弾けるかも知れないが)。
作曲の動機:ある方(職場の上司?)から、 「橋」「とほほ」を主題とする曲を作るように冗談で命じられた?ので、 ハシトホホ変奏曲をバロック調の対位的変奏曲と して冗談で作ってみたところ、そのある方(近、現代フランスものが好みらしく、 バロックや古典派は好みでないらしい)のお気に召さなかった。なんでも 「十二音のセリー(仏 十二音技法で使う音列)」を使ってほしいとのことであった。 そこで、どうせ十二音のセリーを作るなら、ミニマル音楽 にした方が面白いだろうと考えた。 但し「橋」「とほほ」から十二個の異なる音階からなる主題を作るにあたって、 「橋(はし)」の「し」は「ドレミファソラシ」の「シ」にこじつけて、 ハ長調であれば「ロ」の音に相当するから、「ロ」に読み替え、 (なるべく日本語としても意味が成立するように)「ニイヘイヘ」を付け加え、 「ハ' ロ' 嬰ハ' 変ロ' ト' ホ' 変ホ'' ニ' イ' ヘ' 変イ' 嬰ヘ'」 (橋々トホホにいべいべ)を主題とすることにした (「橋々を相手にトホホという気分に対して、まあ、いいさ、いいさ」 くらいの意???)。
お断り: 最近、巷では「癒しの音楽」や「ヒーリング音楽」といった
怪しげな音楽が流行りだし、独特の浮遊感覚をもたらすミニマル音楽も
「癒しの音楽」に利用されているようですが、
この「橋々トホホにいべいべ反復位相音楽」には、何らの癒しの効果も
ヒーリング効果もありません。
「橋々トホホにいべいべ」という反復主題にも何らの
サブリミナル効果も
ありません。
なお、この曲を始め、
次項のミニマル系音楽を
聴いて精神や体が癒されたり、自信に満ちてきたり、
神の声が聞こえたり、はたまた
iDosingだかiDoseだか
みたいにハイになる目的で常習的に聴く人が現れてきたりしても、
私は一切の責任を負いません。
abcdef.mid(初稿)
abcdef.MDF(初稿)
abcdef2.mid(第二稿)
(YouTube)
abcdef2.MDF(第二稿)
abcdef2.rg(第二稿)
abcdef3.mid(第三稿)
(YouTube)
abcdef3.MDF(第三稿)
abcdef3.rg(第三稿)
経緯、動機等: 2000年2月。東北大学内の電子掲示板(tainsbbms)で、 鈴木睦さん が、ある法則に基づいて計算した文字列を紹介していました。 何でも、鈴木さんのもとにドイツ(在住?)の作曲家 (この方ではないかと思われる) から電便で、
a, b, c, d b, d, a, c c, a, d, b d, c, b, a
のような文字列の 5×5 以上のものを捜してくれという依頼?があったそうです。 「のような文字列」というのは、 「左端の列は最上段の行と同じ順に文字が並んでおり、 各行に現れる隣り合う二文字の順序は一通りだけになっているような文字列」 ということのようです( なお、この文字列は更に二つの対角線に対して対称になっていますが)。 それで、その作曲家は、更に、
1aA, 2cD, 3dB, 4bC 3bD, 4dA, 1cC, 2aB 4cB, 3aC, 2bA, 1dD 2dC, 1bB, 4aD, 3cA
のような「数字」と「ラテン小文字」と「ラテン大文字」の組み合わせが一種類 ずつしか存在せず、同じ組み合わせが現れないようにして、 この「数字」や「ラテン小文字」や「ラテン大文字」に 音高や音価や音色を対応させていこうと考えているらしいのです。
つまり、悪く勘ぐると、その作曲家は、ちょうど 十二音技法が同じ音高の繰り返しを排除して調性感をなくしたのと 同じ様な方向性で、音価や音色についても繰り返しを排除しようと しているのかも知れません。
(仮にそうだとすると)一方の私は、 ある複数の音高の音符が選択的に繰り返されることによって 生じる調性感や、ある音価の組み合わせの繰り返しによって生じるリズム感や、 ある音列が同一の音色によって奏でられることによって生じる旋律感とかにこそ 「心地よさ」を感じる音楽感性を持った人間なので (だからこそ古典的な機能調性で作曲する原博 とかを支持している)、その作曲家の意図とは対照的な思想を持っていることになる かも知れません。
それはともかく、私は私なりに、鈴木さんが計算した 6×6 と 8×8 の場合の前述の条件を満たす音列を「素材」として、 同一の調性と同一のリズムと同一の旋律と同一の音色を執拗に繰り返して、 いわゆるミニマルな 音楽を試作してみた訳ですが、これは、もしかすると その作曲家が志向している曲想とは皮肉なほどに全く正反対のものを 執拗に志向していることになるかも知れません。
そうなってくると、その作曲家が、こうした音列を使ってどのような曲を 作るのか、非常に興味があります。
形式等:
a=イ、b=ロ、c=ハ、d=ニ、e=ホ、f=ヘ と置いて、更に {a, b, c, d, e, f}の六回繰り返しを 1 {b, d, a, f, c, e}の六回繰り返しを 2 {c, a, e, b, f, d}の六回繰り返しを 3 {d, f, b, e, a, c}の六回繰り返しを 4 {e, c, f, a, d, b}の六回繰り返しを 5 {f, e, d, c, b, a}の六回繰り返しを 6 と置いて、オクターブずつずらしながら六オクターブで、一台のピアノを 六人六手で連弾するとして、左(低声部)から右(高声部)へ六声を 111111 111121 111321 114321 154321 654321 654326 654366 654666 656666 666666
と並べたのが、abcdef.mid(初稿)で、 一方、abcdef2.mid(第二稿)は以下のように 並べた。またそれの長調(a,b,c#,d,e,f#)版 abcdef3.mid(第三稿)。
111111 111121 111321 114321 154321 654321 654322 654222 652222 622222 222222 222221 222321 224321 254321 654321 654323 654333 653333 633333 333333 333331 333321 334321 354321 654321 654324 654344 654444 644444 444444 444441 444421 444321 454321 654321 654325 654355 654555 655555 555555 555551 555521 555321 554321 654321 654326 654366 654666 656666 666666
a=い、b=ろ、c=嬰ハ、d=ニ、e=ホ、f=嬰ヘ、g=嬰ト、h=イと置き、更に {a, b, c, d, e, f, g, h} {b, d, a, f, c, h, e, g} {c, a, e, b, g, d, h, f} {d, f, b, h, a, g, c, e} {e, c, g, a, h, b, f, d} {f, h, d, g, b, e, a, c} {g, e, h, c, f, a, d, b} {h, g, f, e, d, c, b, a}
と置いて、左上から右下へ向かって一行ずつ演奏していく人と、 左下から右上へ向かって一列ずつ演奏していく人との二重奏 90do.mid。
abcdefgh.mid
abcdefgh.MDF
abcdefgh2.mid
(YouTube)
abcdefgh2.MDF
abcdefgh2.rg
8 × 8 の音列の 90°回転による二重奏 の 8×8 の音列の一行目を1、二行目を2、……八行目を8 と置いて、 一台のピアノのための六人六手連弾 の 6×6 の音列(第二稿)の時と同じように並べた のが abcdefgh.mid。 但し、ピアノは七オクターブまでしか出ないので (ベーゼンドルファーなら別だが)、 八台のピアノで八人が同じオクターブを弾くことにした、 んだけども、なんか今ひとつなので、 やっぱりオクターブずつずらすことにして、最低声部だけは 二声が同じオクターブになるようにした二台ピアノ八人八手連弾(二台への八人 の振り分け方は任意)が abcdefgh2.mid。 まあ、四台に二人ずつぐらいにして、両手で弾く方が現実的か。
hurikoc.mid(ハ長調音階)(YouTube)
(hurikoc.rg)
huriko3.mid(3度音階)
hurikoo.mid(沖縄音階)
(YouTube)
(hurikoo.rg)
hurikoj.mid(CDEbEGABbCペンタトニック系音階)
huriko2.mid(振り子の動きをそれなりに追えるように時間間隔をせまく設定したので長め。MMLの書式を間違えてところどころオクターブ飛ぶ。ハ長調音階)
huriko.mid(最初の試作。短く収まるように時間間隔をはしょりすぎたのと、
MMLの書式間違いで独特の旋律的?音階になった)
長さを変えた15個の振り子を一斉に揺らす実験(動画)という面白い実験装置が あるのだが (前野昌弘さんの3次元Flash動画)、 ちょっと本業の関係で、 この実験装置を作ってみようかなと思いつつ、 具体的に振り子の長さをどのくらいにすればいいものかと 計算してみた結果を眺めているうちに、 これがどうにもミニマル・ミュージックの音列に見えてきたので、 振り子の振幅をハ長調の2オクターブぶんの音階に置き換えて、 一つの振り子には一つの音色を与えて、 音楽にしてみた (というか15個の振り子を 見るミニマル・ミュージックと捉えている方もいるようで)。 なんとなくメシアン(のトランガリーラ)的な感じもするし、 (ストラビンスキーの) ペトルシュカっぽい感じもする。 もう少しパラメータをいじれば、もっといい感じのところが出てくるかもしれない。 こんな感じのミニマルっぽい音楽なら、いくらでも作れそうな(なんてね)。
作曲年代: 初稿:2001/8
形式等: 五小節ずつニ調ドリア調、変ホ調ドリア調、ニ調ドリア調、変ホ調ドリア調、ヘ調ドリア調。 左手の低声部は、1985年頃にサントリー?のテレビコマーシャルか何かでやっていた ダブルベース (分かる人がいたら誰の何という曲?か教えて)のベースの真似で四分の四拍子。 右手は、ジャズっぽく?リズムをずらすために、 十六分休符の後から十六分音符三つを一泊とするよう(なポリリズム)にして、 後は、それぞれのドリア調の中で割と滅茶苦茶に旋律?を取っている。
作曲の動機:(詳細な経緯については./hara.html#d010705)
カプースチンのピアノ曲を聴いてみたら、 クセナキスとかほど ではないにしても、どうも滅茶苦茶に弾いているような印象を受け、 これなら、もっと「ちゃんとしたジャズ」の方が聴いていて心地よいのではないかと思った。 ジャズのコード進行だって、西洋古典音楽における和声進行に相当するような ある種の機能(規則)に従っている訳で、全くの滅茶苦茶ではないからこそ 心地よいのではないか。と思って、ジャズの形式などを調べていたら、 「コード進行に合わせてアドリブするのは大変だから、 いっそのこと使う音階は一つの旋法だけに決めてしまって、 その音階の中で自由に(カデンツ的な和声進行には従わずに)アドリブしよう」 というような、「モード奏法」というものがあるらしいことを知った。 これは、 西洋音楽が和声進行に基づく機能調性を解体して 調性もリズムもない「現代音楽」にまでいきついたのと なんか似ているが(ジャズでこれに相当するのは「フリージャズ」か?)、 「モード奏法」の場合は、辛うじて「旋法の中の音階を使う」(更に 「和声進行を連想させる三和音は避ける」とかも)程度の規則性は残していたために、 多くのジャズ愛好者にも受け入れられるジャズ奏法の一つとなったのではないだろうか。 「バッハとモーツァルトが確立した古典的音楽形式こそが、西洋音楽史上もっとも優れた形式であり、 その後、現代に至るまで発展してきた音楽史上において、それに優る 目を見張るような形式は一切見出だせない」というような理念に基づいて、 バッハの平均律を彷彿とさせるようなフーガ等を作曲している原博氏は、 「無調フーガの作曲は、機能調性に従わなくていいから簡単だ」とかと言っていたが、 確かに私も、自分が「いい」と思える音楽というのは、 そこに何等かの適度の規則性 (必ずしも西洋古典音楽的な機能調性に限らなくても)を 感じ取れるから「いい」と思えるのではないかと思っている。 そういう意味で、ジャズの「モード奏法」程度の「規則性」は、 (西洋古典音楽における機能調性を「いい」と思い、 無調の西洋現代音楽を特に「いい」とは思えないような)私にとっては、 どの辺の位置づけになるのかに興味を持った。
時に私は、西洋古典音楽は全く聴かないがジャズっぽい音楽 (塩谷哲とか)はやや聴くらしい つれあいから、ジャズを弾いてみたらと言われていたが、そもそも 「楽譜を見ながらでないと弾けない」人である私には、コード進行に合わせて即興するようなジャズなんて、 正に、私が、 バッハのインベンションのような曲を即興で演奏したい と願いながらも、機能調性に従った対位法の制約を満たすような音楽を咄嗟に (時間をかけて推敲してすら) 創出できないのとほぼ同じようにとてもとても無理だなあと思っていた。 ところが、 コード進行をなくしてしまって適当に即興していいらしい?「モード奏法」 というのが、あるらしいのを知って、 これなら、私もあですぽ弾きで真似できるのではないかと 思いついた (まあ、この人とかと同じ発想)。 お陰で、最近の私は夕食後に、つれあいがテレビを見ている傍らで、 モードもどきの滅茶苦茶弾きをやって騒音を発してる。
感想、反省:最初の五小節を五回複写したものを微修正しながら作ったので単調である。 どうも、今一つジャズっぽくないような感じ。 むしろ、カプースチンとかの方向性のような気もする。 なんか、「モード奏法」というものを根本的に勘違いしているのかも知れない。 「モード奏法」と言われる演奏を色々と聴いて、 ちゃんと「モード奏法」というものがどういう感じのものかということが、 頭に思い浮かぶようになってから出直すべきかも知れない。 お粗末しました。
作曲年代: 初稿:2001/8
形式等: 四分の四拍子。11小節づつ、ニ調ドリア旋法、変ホ ドリア旋法、ニ調ドリア旋法。 ドラムはよく分からないので、ありきたりのリズム。 ベースもよく分からないので、君が代の旋律そのまま。 ピアノの左手は、 二度ずつの三和音か、四度ずつの三和音のみ。 ピアノの右手は音階上で適当。
作曲の動機:(詳細な経緯については./hara.html#d010705)
ドリア旋法を使ってモードもどき 習作その一を
作ってみたけど、
どうもジャズっぽくない。
むしろカプースチンとかプロコフィエフといったクラッシックのピアノ曲を真似して
失敗したような感じですらある。
まあ、リズムの問題もあるけど、もしかして、ドラムとベースを入れたら、
もう少しはジャズっぽくなるかも知れない。
でも、ドラムは、どんなふうにすればいいのか分からないので、
今たまたま聴いていたCDの真似。ベースもよく分からないけど、
モードの場合は、ウォーキングベースみたいな入れ方はしないんじゃないだろうか。
そう言えば、「君が代」というのは、正にドリア旋法になっているので、
これをそのままベースにしてしまったら面白いかも知れない。
感想、反省: 「モードもどき 習作その一」よりは、幾分ジャズっぽくなったような 気はするが、「モードもどきその一」よりも更に「いい曲でない」曲だ。 「ゴルトベルク変造曲」は「モードもどき 習作その一」 よりも更にジャズっぽくないが、 個人的には「ゴルトベルク変造曲」が群を抜いて「いい曲」に思える。 別にジャズでなくてもいんだけど、こんな感じて、 バッハみたいな曲を(「バッハみたい」が無理であれば、バロックっぽい曲を)ピアノで即興演奏してくれる人はいないのだろうか (./bahha.html#taii)。 ベートーベンの頃までは、さんざん即興演奏がやられていたのに、 どうして西洋古典音楽では、即興演奏をやらなくなってしまったのだろう。 西洋古典音楽の演奏家もジャズみたいに即興演奏をやればいいのに。 ケンプとかが即興演奏した演奏の録音ってあるのだろうか? グルダのジャズの方の即興演奏ってどんな感じなのだろうか? その辺のことはまた別の機会に書くとして、 「モード奏法は一つの音階の中で自由に即興していい」とは言っても、 やはり、私みたいに適当にやると(とは言っても、 完全な乱数ではなくて、指の動きやすい音の並びを選んでいるという 意味では、それなりには十分に「適当ではない」のだが)、 やっぱり何か変なので(まだまだ本物のジャズには程遠いような気がするので)、 恐らく、モード奏法には、まだまだ細かいところで 色々な(微妙な)規則(演奏家によっても違うかも知れないが)があるのだろう。
その他: 「君が代」の並行演奏に関しては、 君が代葬送行進曲も参照のこと。
私の編曲ではなく、ちゃんとしたバッハの原曲を聴きたい人は、 藤田伊織さんとこの ゴールドベルク変奏曲(part13)で各変奏ごとにピアノの音で聴けます。
キミコ・ダグラス=イシザカ による YouTube楽譜
変曲年代:初稿:2001/8
形式等:四分の三拍子。ト長調。 左手低声部はゴルトベルク変奏曲の原曲の低声部(または左手声部)を大体そのまま。 右手高声部は、 モードもどき 習作その一の要領で、 十六分休符の後から、十六分休符三つ(つまり付点八分音符)を一泊になるよう(なポリリズム)にして、 原曲の旋律をそれなりになぞりながら(和声進行の音階上にそれなりに乗るように) 適当に取っている。
変造の動機: ジャズのモード奏法などに興味を持ち、ドリア調の音階を適当に使って、 モードもどきを作ってみる一方、 (西洋古典音楽的な)和声進行のあるちゃんとしたバッハのジャズ編曲の 模範であるジョン ルイスのゴルトベルクを 耳コピしながら、 ジョン ルイスの真似の練習?をしようかなどと企てていた(る)。 そう言えば、私は、 ジョン ルイスのゴルトベルクを買ってみる前、 カタログに紹介されていた解説を読んで、 ジョン ルイスのゴルトベルクのジャズ編曲が、 (当時の私がジャズへ抱いていた思い込みで)指が常に忙しく動きまくっている滅茶苦茶で刺激的な 編曲なのかと期待していたのだが、 いざ、買ってみると、実に実にゆったりとして、 深みがあり、味わいのある編曲で、 それはそれで好きになってしまった。 一方、私は、 グールドのバッハのように、 指が常に パラパラと動きまくっているようなピアノが好きである ことに変わりはない。 で、 当初、私がジョン ルイスを買う前に勘違いしていたような、 指が常に忙しく動きまくっている滅茶苦茶で刺激的な バッハのジャズ編曲は作れないものだろうかと考えた。 で、これが、その習作その一、その二。
感想、反省:例によって、今一つジャズっぽくないような(ごちゃごちゃした)感じ。
むしろラグタイム ピアノっぽい(ラグタイムはジャズピアノの前身らしいから、
それはそれでいいのか)。
さすがに、和声進行や旋律進行のしっかりしているバッハの音楽を下地にしただけあって、
そういう和声進行や旋律進行の下地を何もなしで(より滅茶苦茶に)作った
モードもどき 習作その一よりは、
ずいぶんと音楽的な曲に聴こえる。
この速さで一人で弾くのは(私には)難しいので、
低声部と高声部に分けて二人で連弾するという手もある。
参考:ジョン ルイスのゴルトベルクの耳コピしそこない(01/8/6)
掲示板(03/9/8)
(私のやろうとしていることを、誰かもっとうまくやってくれないか)
23/12/3追記:
23/8/19から
ゴルトベルクの各変奏の冒頭の旋律を主題として即興の練習をしている。
もちろん、上記のゴルトベルク変造曲(推敲編曲編)のように、
時間をかけて推敲した変造曲の方が格段に「いい曲」だと自分でも
実感しているが、練習せずに自分で気軽に弾けるような曲ではない。
即興しながら、気軽に弾いたり聞いたりして、そこそこ自分で心地良いなら、
そういう方向性もあるかなあと、即興している方は、
ゴルトベルク変造曲(即興練習編)、
上記の時間をかけて推敲して編曲した方は
ゴルトベルク変造曲(推敲編曲編)
と呼ぶことにした。
* 西洋古典音楽を素材にしたこの手の連結系、並行演奏系の冗談音楽が 好きな方は、正にそのような音楽の研究/作成と midi 形式情報の展示をしている 「連結クラシック研究室」を参照して下さい。
一台ピアノ七人七手連弾のための ドイツ民謡の主題に基づく八度のカノン
YouTube
kaeru2.mid(その一:高声部から低声部への輪奏)
kaeru2.MDF(その一:高声部から低声部への輪奏)
kaeru.mid(その二:低声部から高声部への輪奏)
kaeru.MDF(その二:低声部から高声部への輪奏)
作曲年代: 初稿:1988/12。
形式等: 七手連弾。四分の四拍子、ハ長調→イ短調→ハ長調→全音階。 「かえるの歌」をオクターブずらしながら、七人で「輪奏」する。
作曲の動機: 1988年当時、大学生だった私は、 大学生のための文化教室みたいなところ (ピアノや生け花や料理や英会話を教えているところ) でピアノを習っていたが、 そこは キリスト教関係の施設だったこともあり、 十二月にクリスマス会という名の催し(隠し芸大会みたいなもの)を やるのだが、私が属していたピアノのクラスからも何か出し物を出 そうということになった。 安直に思いつくのは 誰かがピアノを弾いてみんなで歌を歌うとかだが、 こういうのは別に面白くはない。 ピアノの上手い人にピアノを弾かせるというのもあるが、 これも別に面白くはない。 ピアノを使わずに何か面白いことをやるという手もあるが、 ピアノクラスだから、やはりピアノを使って何かをやりたい。
というような訳で、私は「かえるの歌」の輪唱をピアノで オクターブずらしながら弾いてみることを提案した。 一人が一声ずつ弾く分にはピアノを始めたばかりの初心者でも十分に弾ける。 ピアノの前に七人で並んで色々と試してみているうちに、 確かHKYMさんだったかが、短調に転調したらおもしろいんでないかと 言ったので、その意見も取り入れた。 この時はハ長調→イ短調→ハ長調で終わりにしていたが、 数年後にまたこのネタをやった時は更に全音階を入れてみた。
感想、演奏上の注意: 音楽的な善し悪しは置いておくとして、「出し物」として この曲はそれなりに受ける。 特に七人がピアノの前に並んで黙々と演奏する光景が異様である。 演奏前の曲の紹介は「かえるの歌の輪唱です」みたいなネタばらしはせずに、 「ドイツ民謡の主題に基づく八度のカノンです」みたいな尤もらしい 曲名を言っておくのも演出の一つである。 ピアノの前に七人並ぶのは、はっきり言ってかなり窮屈である (当然、腰掛けることなどできないので、 立って体を横にする)。 少しでも隙間を広くするために、最高声部を担当する人は左手で弾いた方が いいであろう(他の六人は右手で弾くとして)。 尚、七手を七人で弾かなければならないという訳でもないので、 両手三人に片手一人の四人による七手連弾とかもできるが、 やはり七人がピアノに並ぶ方が異様で面白いだろう。 「かえるの歌」に限らず輪唱や同度のカノンの曲を使って同じことができるだろう。 曲の構成とかももっと工夫すればもっと面白い曲にできるだろうが、 初心者でも間違ったり混乱したりせずに十分に弾けるということを考えると、 このくらいが妥当な線だろうと思っている。
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編曲年代:1994年前後?
形式等: 連弾。四分の四拍子。ハ長調。 低声部は、 バッハの平均律第一巻第一番の前奏曲ハ長調の 出だしの四小節をオクターブ下げたものと、その変形を 弾き続ける。 高声部は「渚のアデリーヌ」の右手旋律部を弾く。 尚、この曲が「冗談」であることを理解するには、
の三曲を知っていることが必要である。 つまり、この三曲を知っている程度にピアノに親しんでいる 聴衆の前で弾く分にはそれなりにウケるかも知れない。
編曲の動機:ある時、 バッハの平均律第一巻第一番の前奏曲ハ長調の 出だしの四小節の和声進行と「渚のアデリーヌ」の 主旋律四小節の和声進行が同じであることに気づき 友人N氏に手伝ってもらって、 この両者を連弾で「合成」してみたらみごとに「合う」ことを発見した。
反省:かなり強引に「合成」しているところがあるが、 その辺は「冗談」ということで許して戴きたい。
反省その2——著作権等:「渚のアデリーヌ」の作曲者は最近の人なので (まだ生きているかも知れないし、 少なくとも死後五十年以上はたっていないだろうから)、 「渚のアデリーヌ」の旋律をこのように midi 化して電網上に公開する ことは著作権違反になるのではないかと思う。 しかし、「渚のアデリーヌ」で 検索してみると、既に複数の人々によって midi 化された「渚のアデリーヌ」の 原曲が電網上の方々に公開されている。 それに比べれば、このように編曲の材料として「渚のアデリーヌ」の 旋律を借用することは、やや罪が軽いのではないかと解釈し (編曲の方が重罪ということもあるのだろうか?)、 しばらく試験的に公開してみる。
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編曲年代:1994年前後?
形式等:連弾。四分の四拍子。嬰ハ短調。 低声部は、ベートーベンのピアノソナタ 14番 「幻想曲風ソナタ」* 作品27の2 いわゆる「月光(の曲)」の 1楽章の出だしの四小節とその変形を引き続ける。 高声部は、それにショパンの「幻想即興曲」の主題を重ねる。
* 巷では「月光」ばかりが有名ですが、 このベートーベンの「幻想曲風ソナタ」としては、 作品27の1(ピアノソナタ 13番)の方が私は格段に好きです。 特にグールド(ソニー)とヤンドー(NAXOS)の演奏が。 ついでに、巷ではベートーベンと言えば三大ソナタ (14番 月光、8番 悲愴、23番 熱情)や、 21番(ワルトシュタイン)、26番(告別)、17番(テンペスト)、 29番(ハンマークラビーア) みたいな、重厚で刺激的で聞かせどころに満ちた曲ばかりが もてはやされがちですが(勿論、これらの曲も大変素晴らしいと 思いますが)、 私が最も好きなのは、 3番(特にグールド演奏の二楽章)、31番(特に三楽章)、 12番(これもグールドかヤンドー)、13番辺りです。 3番、12番、13番とかはとてもノリのいい曲だと思います。 以上、余談。
編曲の動機:バッハの平均律第一巻第一番の前奏曲ハ長調の 出だしの四小節と「渚のアデリーヌ」の主旋律四小節がうまく「合う」ことを発見した (渚のアベマリア) 私とN氏は、他にも、うまく合う組み合わせがないかと捜しているうちに、 調性が同じである「月光」と「幻想即興曲」も組み合う?のではないかと 思って連弾で合わせてみた。
ラベル「亡き王女のためのパバーヌ」+作曲者不詳「村まつり」
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編曲年代:1994年前後?
形式等:連弾。四分の四拍子。 低声部は、ラベルの「亡き王女のためのパバーヌ」連弾版の 低声部十小節をそのまま弾く。 高声部は、三小節目から「村まつり」へと移行する。
編曲の動機: ある時、 ラベルの「亡き王女のためのパバーヌ」を思い出そうとして、 鼻歌を歌ってみたら、 「村まつり」になってしまい、何度やってみても 「村まつり」の旋律から抜け出せなくなってしまった。 さて、あなたは「村まつり」を十回 歌った後に「亡き王女のための パバーヌ」の主旋律を正確に歌えるだろうか……
上の4才の子が、幼稚園から帰ってきて、 「そうだ、こんなことしてられない」だか 「れんしゅうしなくちゃ」とかぶつぶつ言って 突然ピアノをめちゃくちゃに弾き出した。 どうやら幼稚園(年中組)のお友達が、それなりに上手に ピアノを弾いているのを見てくやしいと思ったらしい。 私はこの子が3才の頃から、どうにかピアノを教えようと 試してきたのだが、 このわらすは、私から何かを教わるということがとにかく くやしいらしい。 例えば、私に折り紙なんぞを教えようとするくせに、 私が「こご ちょっと変えっと、もっとおもしいのでぎっと」みたいに 少しでも何かを教えてやろうとすると、 かたくなに拒否するのである。 更には、自分が作れないようなものを私が作ってみせると (例えば 切り折り紙飛行機 とかプリキュアステンドグラスとか チラシとセロテープのみで 開閉可能傘とか)、 私が作ったものをもじゃぐってゴミ箱に投げてしまうのである。 そんなだから、 私がピアノを弾こうとするとことごとく私の邪魔をし、 自分の好きなように めちゃくちゃ 弾いていただけだから、 当然のことながら、楽曲と言えるような曲は全く弾けない。 それが、おともだちが上手に弾けているのを目の当りにして、 父親の教えを拒否し続けるのが戦略的に得ではないかも知れないと 多少は思い当たり始めたのかも知れない。 ようやく「とうちゃん、ピアノおしえで」と言い出したのだ。 しめしめと、私は 以下のような曲を教え始めたのだが、 私の言うことを素直に聞いているのは、せいぜい数分で、 あとは私を無視(拒否)して自己流で めちゃくちゃ弾き始めるのである。 どうなることやら。
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右手と左手を1本ずつ使った2和音で、 一番?簡単な西洋和声的な音楽ということで、 おじぎの音楽。右手はドーシードー、左手はミーソーミー。 まずは、「ド」の場所を当てさせるところから始める。 「黒いのが2個あるどごの左側」と覚えさせて、 「この辺のドはどごだ?」といろんなオクターブのドをクイズ形式で 当てさせる。
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「あかるい おじぎ」の短調版。左手のミをミbにしただけ。 子供にはミbは「黒いミ」と教える。 「あかるい おじぎ」が弾けるようになったところで、 「どれ、ミば黒いミにしてみろ」 「ほれ、くらいおじぎになったべ」という具合。 長調=「あかるい」だの短調=「くらい」といった価値観の擦り込みを 避けるべきかといった問題もあるかも知れないが、 子供に説明するには「くらい」だの「かなしい」が手っ取り早くてわかりやすい。
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私が行ってた幼稚園(山城町教会幼児グループ)では、 おかたづけの時間になると、 先生がピアノを弾きながら ドドドレミー、ドドドレミーの旋律で 「おかたづけー、おかたづけー」と歌っていた。 原曲があるのかどうかも分からない。 その曲に、シシシドレーシーとかちょっと変化を付け足してみた。 右手は基本的に「ドレミ」かそれを1個左にずらした「シドレ」が弾ければよく、 左手は、終止形のとこだけがミでそれ以外はずっとソ。 子供は、右手と左手のリズムが違うのが苦手なようなので、 最初のうちは左手も右手と同じリズムで弾いていいことにする。 右手:シ-ド、左手:ソ-ミの終わり方は「おじぎどおなじだべ」と。
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「あかるい おかたづけ」の短調版。 「あかるい おかたづけ」が弾けるようになったところで、 「どれ、ミば黒いミにしてみろ」と。
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原曲はフランス民謡のフレール ジャックだけど、 幼稚園とかでは、「ぐーちょきぱーで、ぐーちょきぱーで、 なにつくるー、なにつくるー」という替え歌で馴染んでいる。 右手は徐々に旋律的なものを単旋律で弾けるようになってもらうことにして、 左手は最初のうちはソとミだけにしておくか。
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「あかるい ぐーちょきぱー」の短調版。 正に、マーラーの交響曲1番の3楽章か。
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という訳で?、上のわらすはとっくに5才になったものの、 結局、根気強くピアノを練習することもなく、 私が何かを教えようとしても5分が限界で、 そのままほとんど進歩がないままである。 そうこうしているうちに 下のわらすは1才になり、 私の主観では、この下のわらすの方が音楽に対する反応が良いので (例えば、上のわらすは、だっこしながら音楽を聞かせたり、 子守歌を歌って聞かせたりしても なかなか寝なかったが、 下のわらすは、だっこしながらノリのいいバロック音楽を聞かせると、 割とすんなりと寝てくれるし)、 だっこしながら、ピアノをばんばん叩かせながら、 私も一緒に弾いていると、 例によって、上のわらすがやきもちを焼いて、 自分もだっこされてピアノを弾こうとするのだが、 まあ、そのやきもちを利用して、 また少し上のわらすに次の段階を教えようかと。 今までは、人差指1本で弾いているので、 速く滑らかには弾けないし、 目でじっくり叩くべき鍵盤を確認しながらじゃないと すぐに狙いがはずれて間違ったところを叩いてしまうし、 という訳で、なるべく隣り合う指を順繰りに使う練習をさせようかと いうことで、まずは、 右手の5本指をすべて使ってドレミファソファミレドの練習をさせようかなと。
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右手でハ長調の音階を弾く練習。 親指から順番にドレミを弾いたら、ミに中指をつけたまま、 親指を下からくぐしてファから上のドまでを5本の指で順番に。 ドシラソファと降りてくるときは逆にして、 ファに親指をつけたまま中指を上からミに。
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上のわらすは小学二年になって、 近所のピアノ教室にやらせているのだが、 自発的に練習しているようでもなく、 なかなか上達していない。 弾かされている曲に私が色々とちょっかいを出しても、 未だに素直に聞こうとはしない。 まあ、それはどうでもよくて、 夜 二人のわらすを寝せようと、上のわらすには、 お話を読んでやったりしているのだが、 上のわらすの方が早く寝てしまって、 むしろ、三才になった下のわらすがなかなか寝ない。 どちらかというと、下のわらすが最初に寝てくれた方が、 その後、落ち着いて上のわらすにお話を読んでやれるので都合がいいのだが、 下のわらすは、私が上のわらすにお話を読んでやっていると、 下のわらすなりに多少のやきもちを焼くのだろうか、 「とうちゃん、だっこ」「とうちゃん の おんがく」(バロック音楽をかけて) 「あがって、おどって」(持ち上げて、ゆらして) とかをねだって、じゃましてくる。 そんな中で、下のわらすを寝せるのに、適当に考えた子守歌。 歌詞は、 「ミルミルの すきなー たべもーのー、 おにくー、さかなー、ごーはーんー」とか 「とうちゃんの すきなー のみもーのー、 おーちゃー、おさけー、ビールー」みたいに、 わらすのすきなもの、とうちゃんのすきなもの、をかわりばんこに、 えんえんと三つずつ挙げていく。 私としては、 シューベルトの弦楽四重奏13番ロザムンデの2楽章 の変奏ぐらいのつもりなのだが (ロザムンデの旋律を使った 即興曲作品142の第3曲 の方がもっと近いか)、 プレスリーのラブミーテンダーもちょっと入ってるだろうか。
ドから高低対称に行ききする音程と和音
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rosegardenファイル:onkan.rose
最近、 音感マスターツール「音感トレーニング」 なるページを見つけた。 要は、無作為に鳴る音程(1音〜3音、2和音など)を当てられるかという (音感の悪い私には)実に格好なツールなのだが、 (絶対音感のない)私は、どうも最初に聞いた2音ぐらいで思い浮かべてしまった 調性感に引きずられて、絶対的な音程間隔を錯覚してしまうようなところが あるように感じる。 まだ自分の錯覚の内容をきちんと把握できてはいないが、 例えば同じ長三度の音程間隔でも、 最初にシソとかミドとかを聞けば、救急車の音とかベートーベンの運命とかの 長三度を連想できるのだが、最初に ドミと聞かされてしまった直後のド(下の)ラbは、 まるで同じ間隔には聞こえなかったりとか。 なので、ためしに、ドから上方と下方に半音ずつドを中心にして高低対称に行ききする 音程と和音を確認するmidiファイルを作ってみた。 やはり私は、確実に調性感にひきずられて音程間隔を錯覚していて、 ドから高低対称に同間隔で行ききしている音程がまるで同間隔には感じられない。 が、 調性感を音楽鑑賞の前提に位置づけている私の場合、 調性感にとらわれずに絶対的な音程間隔が同じなら同じ間隔と感じるような 音感を特に養わなくてもいいような気もしてきた。 私が自分に鍛えたいのは、調性のある音楽の 旋律や和音を識別して記憶したり耳コピしたりできる能力だから、 特定の調性の中で現れ得る音階や和音の組み合わせを一通り識別できるように なればいいような気もしてきた。 そこで、ためしにハ長調の音階の中に現れ得る短二度から長七度までの 一通りの音程間隔の音程と和音を確認するmidiファイルを作ってみた。
ハ長調の音階で作られる2音程と和音
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rosegardenファイル:onkanc.rose
更に、ハ長調の音階の中に現れ得る上記の短二度から長七度までの 一通りの音程間隔の音程と和音にしても、 例えば、ドソだろうとファ(上の)ドだろうと完全5度だから絶対的な音程間隔は 同じと捉えるよりは、 ドソの完全5度と(下の)ソドの完全4度(つまり転回音程)を (絶対的な音程間隔の度数は違っても) ハ長調の中で同じ(ような機能をする)和音と 捉えた方が捉えやすいし、私の目的にも適っているような気がしてきた。 という訳で、 ハ長調の音階の中に現れ得る上記の短二度から長七度までの 一通りの音程間隔の2音程と2和音について、 一方の音をもう一方の音を挟んで1オクターブ上下に転回した2音程と2和音も直後に 並べて比較できるようにしてみた。
ハ長調の音階で作られる2音程と和音(転回音程)
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midiファイル:onkanc2.mid
rosegardenファイル:onkanc2.rose
Musipediaなどの メロディー検索のサイトも出てきてはいるが、 検索精度はとても低く、少なくとも私の用途にとっては、 今のところ ぜんぜん実用的ではない。 が、私をはじめ、こうした需要は確実にあると思うので、 この手のメロディー検索サービスが発展していくことには期待している。
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midiファイル:morityou.mid
私が石巻に住んでいた頃(1966-1985頃)、 複数の八百屋さんがトラックに野菜を積んで、 うちの前まで販売に来ていた。 そうした八百屋さんは、たいてい演歌とか、 どの八百屋さんとわかる音楽を鳴らしながらやってくるのであるが、 ある八百屋さん(守長さんだったかなあ)が鳴らしていた音楽が、 何の曲なのか未だにわからない。 たぶん、有名な行進曲なんだろうなと思って特に調べていなかったのだが、 恥ずかしながら未だにわからない。 1980年代頃のチューインガムかなんかのテレビコマーシャルで、 この曲のリズムを崩してポップス編曲した曲が流れていたので、 それぐらい有名な曲の筈だと思う。 何の曲かわかる人は、こっそり教えてほしい。
23/4/15: Musipediaでは、 まるで検索できなかったが、Andoroidのスマホに入っている Googleアプリの「曲を検索」で 鼻歌で検索してみたら、割とあっさり見つかった。 ジャイアンツという映画のテーマだ。 ディミトリ・ティオムキン作曲。 Googleアプリの「曲を検索」がこんなにも使えるとは思わなかった。 実は、「曲を検索」を使ってみようと思ったのは、 別の曲を検索しようとしてのことだ。 先日、渡辺貞夫が秋田に来るということで、 つれあいに誘われて渡辺貞夫のコンサートに行ったのだが、 後半でイマジンとか、たぶんジョン レノンの歌をいくつか歌っていた。 よく聞く有名な曲が何だっけとわからなくて、 私は、なんか Don't Let Me Down に似てる曲だなあと思って、 Musipediaで検索しても ぜんぜん出てこなくて、 Googleアプリの「曲を検索」で検索したら、 Trabajo y Paz というのがヒットして、でも、たぶんこればカバーで、 原曲はジョン レノンの Give Peace a Chanceだ。 それはともかく、渡辺貞夫は、もちろん演奏自体も素晴らしいのだけど、 実に楽しそうに演奏していて、 私もあんなふうに老後を楽しめるようになりたいなあと思わされた。 渡辺貞夫は90才なんだけど、 80代ぐらいから、どんどん耄碌していった自分の親とかと比べると、 ほんとに素晴らしいなあというか、羨ましいなあと思ってしまう。 私は、クラシックの演奏家に対しては、それなりに偏見を持っていて、 年を取ると、 だんだん下手くそになって、センスも悪くなっていくなあというような、 印象を抱いているが、 90才の渡辺貞夫は、息も続くし、速いパッセージもこなすし、 実際のところどうなんだろう。私は渡辺貞夫が若い頃の演奏は聞いてないので 何とも言えないが、私を感動させるに十二分な能力を保持している。 仮に、若い頃より一定の演奏技術の劣化があるのだとしても、 あの楽しそうな演奏を共有できるだけで、私には得るものが大きい。 ちなみに、私は、 未だに自分がそこそこ満足できる水準まで、 なかなかピアノがうまくはならないのだけど、 現在の(56才の)私の技術的水準は、 加齢による(主にハードウェアの)劣化が影響する水準には、 まだまだ全然 達してないので、 たぶん、これからも少しずつは、 (ソフトウェア側の改善で)上達できる余地がまだまだあるなあと 楽観的に見積もっている。
最近、加齢に伴う典型的な傾向だとは思うが、 脳内データベースの検索性がたいぶ落ちてきたと感じる。 職場で数年以上も仕事上のやりとりをしている人の名前を忘れたり、 卒論指導していて、頻繁に名前も呼んでいるはずの学生の名前を忘れたり、 そういうことが増えてきた。 一応、そういうど忘れ現象が起きたときは、 日付と何を忘れたかを、次回 見たときには思い出せるかを試験するための 問いと解答に分けてスマホのメモに記録している。 このど忘れリストはだいぶたまってきたが、 一度 思い出すと、あとは数年たっても問いだけで思い出せるようになる。 だから、今のところ病的なものではないだろうと自分では判断している。 で、人の名前とかの場合は、メールログとか名簿とかを調べれば、 割と簡単に答えを確認できるのだけど、 なかなか確認できないのは、ふと耳にしたメロディーとかだ。
さっき、テレビでなんかのドラマ (たぶん、「結婚できない男」)のコマーシャルをやっていて、 その背景音楽 (階名で_シミーソシーソミドードドー)は、 明らかに自分の脳内データベースにあるクラシックの古典派辺りの曲なので、 少し脳内検索すれば、思い出せるはずだと、 頭の中で、そのメロディーをもう少し展開する先まで進めていっても、 何の曲なのか思い出せない。 シューベルトのような気がするが、 モーツァルトということもあり得る。 ベートーベンの管弦楽曲はほぼ特定できるはずなので、ベートーベンはまずないだろう。 YouTubeで、シューベルトの交響曲1番から9番までのひとまず1楽章のさわりだけ、 聞いてみたが、見当たらない。 グーグルで "シミーソシーソミドッドッドッドー" とか やってもヒットしない。 musipediaもやってみたが、 何もヒットしない。 musipediaは、メロディー入力のインターフェースは悪くないけど、 データベースが貧弱すぎて、 2019年現在でも私の用途にはほとんど 使い物にならない。 クラシックの主要な曲は一通りデータベース登録していてほしいものだ。 やっぱり、 音楽テーマ事典を買わなければならないかも知れない。 でも、シューベルトっぽいよなあ。 私はシューベルトの交響曲では、 5番の1楽章が好きだが、 3拍子は3楽章辺りかなあと、 先に進めていったら、5番の 3楽章だった。 今回は割と簡単に見つけることができた。 でも、今後もこういうことが度々 起きるであろうことを考えると、 音楽テーマ事典を買うべきだろうか。 musipedia が音楽テーマ事典に収録されているテーマを一通りデータベース登録して くれれば、 その方がありがたいのだが....
「楽譜の印刷について」のところで書いたように、 (Windowsユーザーだった頃の) 私は RIMSHOT社の Score Grapher Lite Ver 1.0 を使って、 まず 楽譜を MDF というファイル形式で作成してから、 MIDI 化していた。 この MDF ファイルで書かれた楽譜は、 Score Grapher View Version5 という無償ソフトで見ることができるので、今のところは、まあそれでも いいんだけど、 RIMSHOT社がこの先も MDF ファイルを読める無償ソフトの複製・頒布を 認め続けるかどうか分からないし、 MIDI ファイルからの楽譜の再現には、色々と難がある (「楽譜の印刷について」)。
やはり楽譜情報は、 マークアップ言語のようなテキストファイルの形で残しておくのが、 いろんな意味で汎用性があり、最も安心なような気がする。 楽譜情報をテキストで記述する言語には、 TeX を使うものとしては MusicTeX や MusiXTeX があるが、 (MusicTeX は私も LaTeX2.09 を使い始めた頃に ちょっとだけ試してみたが)これの書き方を覚えるのはなかなか難しい。 割と簡単(らしい)のには、 abcとか、 PMX とか、MML とか、いろいろとあって、 それらから midi に変換したり TeX に変換したりする マクロなどの変換ソフト類も多種あるようだ。
私はまず、自分が Score Grapher Lite Ver 1.0 で作った MIDI ファイルから TeX ファイル (MusicTeX であれ MusiXTeX であれ)に変換できないかと考えた。 かなり古い midi2tex という変換ソフトを試したが、 まるでちゃんと変換してくれずに使い物にならなかった。 次に、midi2abc, abc2mtex 二つの変換ソフトを用いて 二段階でどうにかならないかと試してみた。 midi2abc ではそれらしいテキストができたようだが、 abc2mtex でエラーが出てうまくいかなかった。 「 作曲、作譜環境をLinux上に構築 するには 」 という頁で紹介されていた rosegarden という楽譜作成ソフト (X窓で楽譜が書け、midiからの読み込み、midiへの出力、 MusicTeXやPMXでの出力ができる)を、 Turbolinux8 にインストールしてみた。 操作方法には(Score Grapher Lite のような楽譜作成ソフトと比べて) いろいろと戸惑うところはあるが、 いくつかの工夫をすれば、 midi ファイルを rosegarden に読み込んで MusicTeX ファイルにすることは(私のピアノ曲程度なら)できそうだ。 midi をそのまま読み込むと、 ピアノの二つのパートが一つのパートになってしまうので、 ピアノのパートを上パートと下パートの別々の midi ファイルにする。 スラーのついていない音符は、 (Score Grapher Lite が MIDI化するときに) 八分音符の連打が、 付点十六分音符と三十二分休符のつらなりに読み換えられてしまったりするので、 全体にスラーを付けてしまう。 そのように書き換えた(上下パート)二つの midi ファイルを、 一つずつ rosengarden に読み込んで、 それを「staff」ごとコピーして、2パートの楽譜に上下に1パートずつ貼り付ける。 音符のまとめ方(アーティキュレーション)のおかしいところを、 切ったりくっつけたりして修正する(これはマウス操作とアイコンのクリックで できる)。 そんなふうにして作った TeX ファイルと、 それを Win 上で dvipdfm した pdf ファイルの例を、 ゴルトベルク変造曲のとこに示した。 楽譜はあまりきれいじゃない。
まず、synapticからtimidityをインストールする。これだけでは音源がないのでmidiは鳴らない。 「 TiMidity だだだだ! 」の「でかでか zip file」を適当な場所に ダウンロードし、 rootになってから、それを/usr/share/timidity (を作って)に移動。 そして、unzip *.zip で解凍。解凍すると出てくる timidity.cfg をviで開き、 dir という行が並んでいる辺りに、
dir /usr/share/timidity/inst/GUS
と追加する。
その他の参考: Penguin News
ブラウザーなどの関連付けを適宜 設定。
rosegardenの 新しいバージョンは、 かなり高機能化しているようだけど、 依存パッケージなどが多くて、どうもインストールが簡単そうでないので、 ちょっと保留中。 古いバージョン の方は、synaptic からインストールできる。 古いバージョンのrosegardenで、楽譜を書き込むと、 midiファイルやmusictexファイルを出力できる。
12/4/15メモ:Ubuntu10.04では新しいRosegarden(Rosegarden-4)が、 synapticからインストールされ(そうするとたぶんLilyPondとかの楽譜生成ツールも インストールされ)、 古いRosegarden(X11 Rosegarden)で作った.roseファイルを読み込んで、 pdf形式の楽譜をエクスポートできる。 楽譜を書く操作については、調査中。 古いRosegarden(X11 Rosegarden)みたいに、 メニューを見ただけで、すぐにピアノ二段譜が書けるという訳にはいかない感じ。
musictexをインストールするには、 山形大学辺りから、 musictex-520.tar.gz を適当なディレクトリにダウンロード。
tar xvzf musictex-520.tar.gz
で、展開し、root になり、以下を実行。
mkdir /usr/share/texmf/fonts/tfm/musictex cp ./*.tfm /usr/share/texmf/fonts/tfm/musictex/ mkdir /usr/share/texmf/metafont mkdir /usr/share/texmf/metafont/musictex cp ./*.mf /usr/share/texmf/metafont/musictex/ mkdir /usr/share/texmf/tex/generic/musictex mv ./* /usr/share/texmf/tex/generic/musictex mktexlsr
これでmusictexのインストールは終了。 rosegarden で出力したmusictexファイル(例えばhoge.tex)を
tex hoge
でコンパイルすると、hoge.dviが生成されるので、 xdvi で表示できる。hoge.dviができれば、
dvipdfm hoge
でpdf化できる。
参考頁:
Linux上で、楽譜を書きたい
複数の音符を選択して和音にしたり、 小節をコピー/ペーストする際にはマウスで領域選択するのだが、 マウスのポインターが+字マークのときは音符等の挿入モードなので 領域選択ができない。領域選択のモードにするには一端右クリックする。 ポインターが][型に変わったら領域選択できる。 挿入モードにするときはまた右クリックする。
実はこれがよく分からない。 マニュアルによると、調号の辺りを領域選択して、 上下矢印ボタンをクリックすると#やbが増えたり減ったりすると 書かれているようなんだけど、上下矢印ボタンをクリックしても何も起きない。 よくわからないので、.roseファイルを直接 編集することにした。
Clef Clef Name Treble
みたいに書いてあるところの下に、例えばハ短調だったら、
Key Key Name Eb maj / C min
みたいに書いて保存してから、rosegardenで開くと、 bが3つついてくれる。 ハ長調の曲にこのやり方でハ短調の調号をつけると、 ミやラはナチュラルがついて、あくまで曲自体はハ長調のままなので、 自動的に移調される訳ではない。 各調の記述は以下の通り。スペースの個数なども決まっているようだ。
Key Name C# maj / A# min Key Name Db maj / Bb min Key Name D maj / B min Key Name Eb maj / C min Key Name E maj / C# min Key Name F maj / D min Key Name F# maj / D# min Key Name Gb maj / Eb min Key Name G maj / E min Key Name Ab maj / F min Key Name A maj / F# min Key Name Bb maj / G min Key Name B maj / G# min
検索用鍵語: khmhtg, 実験音楽、前衛音楽、 デジタルドラッグ、idoser